2度の戦力外通告も…元SB細山田選手の挑戦 「アジアの五輪」元プロでは初出場

アジア大会に出場する元福岡ソフトバンクの細山田選手
アジア大会に出場する元福岡ソフトバンクの細山田選手
写真を見る

 「アジアの五輪」と言われる4年に1度のスポーツの祭典、アジア大会が18日、ジャカルタで開幕する。21日に競技が始まる野球では「元タカ戦士」が金メダルを目指す。プロ野球の福岡ソフトバンクに2014と15年に在籍した細山田武史捕手(32)。現在は社会人野球のトヨタ自動車(愛知)に所属する。アジア大会の野球日本代表で「元プロ」の出場は初めて。「幸せなこと」と日の丸の誇りを胸に戦う。

 20年に東京五輪を控え、日本オリンピック委員会は今大会を同五輪の「前哨戦」として重要視している。中でも東京五輪で3大会ぶりに競技復帰する野球への期待は大きい。「ベテランとして若い子たちがやりやすい環境をつくりたい」と細山田捕手はアマチュアで構成された今大会の代表にプロ203試合出場の経験を還元する気持ちでいる。

 鹿児島城西高から進学した早稲田大で大学日本一を経験し、09年に横浜(現DeNA)に入団。1年目の初先発の試合では現在ホークスの工藤公康監督の球を受けた。同年は88試合に出場したが、故障もあって出場機会が減り、13年オフに戦力外通告を受けた。

 14年にホークスに育成選手として入り、15年には支配下選手登録を勝ち取った。そして同年の日本一に貢献。手応えを感じていたオフに2度目の戦力外通告を受けた。球団からはスタッフで残る提案もあったが、野球で味わった歓喜の記憶が忘れられなかった。プロ野球経験者の社会人野球でのプレーが1999年から認められていたこともあり、トヨタ自動車からの誘いを受けた細山田捕手は「社会人でも優勝を」と現役続行を決意。その目標通り、16年の都市対抗野球大会でチームを初優勝に導いた。

 アジア大会の野球は02年釜山大会にプロアマ合同チームを派遣したが3位に終わっている。1994年の広島大会以来の優勝がプロ主体で臨む可能性の高い東京五輪の金メダルへの機運を高める。ホークスで2、3軍の若手と過ごす時間が長かった細山田捕手は「年下の子たちとの接し方を学んだ。『僕がどうしたいか』ではなく、投手に意思表示をさせる」と話す。プロ、大学、社会人で日本一に輝いた好リードで「アジア制覇」を狙っている。

=2018/08/17付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]