若年性乳がん「ひとりじゃないよ」 恋愛や結婚、出産、仕事……悩みを共有「おしゃべり会」

乳がんを患った年齢のプレートを掲げて撮影する「サバイバーズphoto」
乳がんを患った年齢のプレートを掲げて撮影する「サバイバーズphoto」
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 20、30代で乳がんになった人に、恋愛、結婚、出産、仕事などの悩みや不安を共有してもらおうと、若年性乳がんサポートコミュニティPink Ring(ピンクリング、本部・東京)が9月2日、「若年性乳がん体験者のおしゃべり会」を福岡で初めて開く。専門医によるセミナーのほか、プロからヘアメークをしてもらった参加者で「サバイバーズphoto(フォト)」も撮影。全国の体験者に「ひとりじゃないよ」「また笑える日が来るよ」とのメッセージを届ける。

 ピンクリングがこれまでに撮影した「サバイバーズフォト」。白いTシャツにジーンズ姿の女性たちが笑顔で納まっている。「26」「29」「33」…。それぞれが手にするプレートの数字は乳がんを患った年齢だ。

 ピンクリングは、若年性乳がん患者と医療関係者が共同運営する支援団体で、都内を中心に活動。若年性乳がん患者は、全ての乳がん患者の2~4%とされ、同世代の患者同士が出会う機会はほとんどないという。要望を受け、昨年からは都内以外でも「おしゃべり会」を開いている。

 ボランティアで活動する運営スタッフも全員、若年性乳がんの体験者。その一人、山口県周南市の井上裕香子さん(37)は2年前に乳がんと告知された。手術、放射線治療、抗がん剤治療を経て、現在はホルモン療法を続ける。「命と妊よう性(妊娠する力)をてんびんに掛け、抗がん剤治療を優先した」という井上さん。「子どもを持てる可能性はゼロではないけど難しくなった。今でもその選択がよかったのか、との思いは消えない」という。

 恋人に病気を伝えるタイミングや、民間のがん保険に入っておらず治療費の確保に悩む人もいる。井上さんは「20、30代の患者は、進学、就職、恋愛、結婚、出産などに直面する。この世代特有のさまざまな悩みや不安を共有してほしい」と話す。

■福岡市で9月2日開催

 おしゃべり会は、9月2日午前10時半から、九州がんセンター講堂(福岡市南区)で。参加対象者は、若年性乳がん体験者のほか、家族など悩みを共有できる人で年齢は問わない。眉が脱毛した人にも役立つメークとウィッグを使ったヘアアレンジのレッスンも企画されている。参加費は1500円(軽食付き)。申し込みは、ピンクリングのホームページから。

=2018/08/17付 西日本新聞夕刊=

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