エアコン温度調整派、実は省エネに逆行 九大が調査

 地球温暖化や熱中症の対策として、エアコンで室内温度を適度に下げるなどしている「温度調整派」の人たちのうち、いつも心掛けている人たちは、あまりそうでない人たちよりエアコンの利用期間が長く、省エネに逆効果であることが、九州大大学院芸術工学研究院の近藤加代子教授(環境政策)の研究室が今年1月に実施した福岡市民アンケートで分かった。

 この100年で年平均気温が3度上昇したとされる福岡市。アンケートは、温暖化と相まって厳しさを増すヒートアイランド現象や熱中症の対策に、市民がどう取り組んでいるか把握するため行った。

 その結果、エアコンなどによる温度調整派の人たちでは、「いつもしている」人の平均使用期間が約3カ月間だったのに対し、「あまりしない」人たちは約2カ月間と1カ月ほど短かった。温度調整派は冷房の適正な利用が難しいとする傾向も強いという。

 近藤教授は「暑い時はエアコンを使わなければいけないが、地球温暖化対策のためには省エネも必要。アンケート結果からは、市民の中にどうすればいいか戸惑いがあることもうかがわれ、エアコンの適正利用に関し丁寧な啓発が必要」としている。

 省エネ活動に取り組む福岡県地球温暖化防止活動推進センター(福岡市)によると、エアコンの上手な使い方のポイントとして、頻繁に付けたり消したりしない▽冷気は下に向かうので冷房の風向は水平にする-などを挙げている。

 アンケートは約100問で構成。「夏の昼間、冷房を使う空間を多くの人が一緒に利用するクールシェアを進めるとよいか」などの質問に、「非常にそうである」や「全く(思わ)ない」など原則、五つの選択肢を用意し、該当するものを選んでもらった。

 配布戸数は、住宅の種類や緑地の有無などを考慮し東区、中央区、南区、早良区の千戸。246通の回答があり、統計学上のデータ解析方法の一つ「因子分析」などを用い、傾向を探った。

=2018/09/21付 西日本新聞夕刊=

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