ICTで介護現場サポート 九工大が共同研究拠点を整備

人体の動きをリアルタイムで映像化する「モーションキャプチャー」などを導入した九州工業大の「スマートライフケア共創工房」=北九州市若松区
人体の動きをリアルタイムで映像化する「モーションキャプチャー」などを導入した九州工業大の「スマートライフケア共創工房」=北九州市若松区
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 最先端の情報通信技術(ICT)で高齢者の生活を支援し、介護現場の負担軽減につなげようと、九州工業大(北九州市)が企業や介護施設と共同で研究する拠点を整備した。最先端の計測、加工機材計22種類をそろえ、介護製品の開発や実験に活用してもらう。大学関係者によると、こうした施設は例がないという。

 拠点は「スマートライフケア共創工房」と名付け、6月から利用の呼び掛けを始めた。筋肉の動きをワイヤレスで測定するシステムや、脳活動計測装置、体の動きをリアルタイムで映像化する「モーションキャプチャー」などを導入。試作品を迅速に作れるよう、フルカラーで立体造形ができる3Dプリンターもそろえ、若松キャンパス内の1棟に集約した。

 大学が開発した技術として、1人で起居する高齢者の見守りを想定し、体に装着せずに心拍や呼吸を計測できるセンサーなども展示している。

 こうした機材を大学と契約を結んだ企業や病院、介護施設に活用してもらい、新しい介護製品やシステムの開発を後押しする。既に、介護施設の業務改善システムの構築を目指す企業が利用を開始した。

 工房運営チーム代表を務める同大大学院生命体工学研究科の柴田智広教授は「人材不足の介護現場には工学技術の導入が不可欠。全国の政令市で最も高齢化率が高い北九州市から社会課題に向き合い、成果を上げたい」と話している。

=2018/10/31付 西日本新聞夕刊=

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