久留米大病院で医療ミス 手術後措置 脳に後遺症の可能性

 福岡県久留米市の久留米大病院で5月、70代男性の心臓弁の機能回復手術の際、医師が人工心肺装置の操作を誤り、大動脈内に空気を送りこむ医療ミスがあったことが分かった。男性は低酸素脳症で入院中。手足にまひがあり、高次脳機能障害が残る可能性があるという。病院はミスを認め、男性と家族に謝罪した。

 西日本新聞が情報公開請求で入手した医療事故報告書などによると、男性が5月16日に受けた心臓弁の手術自体は成功したが、人工心肺装置を取り外す際に血管内に入った空気を吸引するポンプを逆方向につないだため、空気を送り込む結果となった。約40秒間にわたり多量の空気が血管に混入して脳内の血流が妨げられ、酸素が行き渡らず脳の萎縮が起きたという。

 人工心肺装置を巡っては、これまでにも空気を誤送する事故が全国で発生。国のガイドラインは事前にポンプ機能を確認するよう定めている。今回の事故について、外部医師らを招いた医療事故調査委員会は医師らが確認を怠ったことなどが原因と結論付けた。

 同病院は9月にホームページ上に「医療事故の公表について」と題した文書を掲載し、事故の概要を公表した。西日本新聞の取材に八木実病院長名で「病院全体で改善に取り組む」とするコメントを出した。

=2018/11/07付 西日本新聞朝刊=

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