「なぜこんなことが」 学校、職場、集落に悲嘆 高千穂6人殺人事件

神都高千穂大橋下の五ケ瀬川で遺体を捜索する宮崎県警捜査員=27日午前9時18分、宮崎県高千穂町
神都高千穂大橋下の五ケ瀬川で遺体を捜索する宮崎県警捜査員=27日午前9時18分、宮崎県高千穂町
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青いシートを広げ、遺体の搬送作業に当たる宮崎県警の捜査員=27日午前9時54分、宮崎県高千穂町
青いシートを広げ、遺体の搬送作業に当たる宮崎県警の捜査員=27日午前9時54分、宮崎県高千穂町
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 「なぜこんなことが」-。事件発覚から一夜明けた27日、死亡が確認された6人と親交のあった人たちは、学校で、職場で、集落で、現実を受け入れられないまま悲しみに暮れた。

 飯干唯さんが通った押方小学校では、45人の児童を図書室に集め午前8時15分から、全校朝会を開いた。川越鉄郎校長は児童らに「7歳だった唯ちゃんには将来の夢があった。その分みんなが唯ちゃんのことを考え、一人一人のかけがえのない大切な命を生きてください」と呼び掛けた。

 川越校長は取材に「まずは子どもたちの心のケアを第一に考え、早く元気を取り戻してあげたい」と語った。町教育委員会は、スクールカウンセラーの派遣を検討している。

 拓海さんが勤務していた建設会社では、男性社長が朝礼で事件について伝え、従業員たちは「なんで拓海がここにいないのか」などと嘆いた。

 社長によると、拓海さんは熊本県で働いていたが、2016年の熊本地震でアパートが被災して住めなくなった。採用の面接では「地元で働きたいから来ました」と話していたという。いつもニコニコして仕事に励み、2年ほど前からは重機の免許の取得を目指すなど努力。社長は「やんちゃな見た目だけど、非常にまじめな若者だった」と悼んだ。

 唯一、家族以外で亡くなった松岡史晃さんは、父親とともにトマト栽培を手掛け、地域の消防団員としても活躍していた。消防団の先輩の男性(72)は「後輩からの人望が厚く、仕事もできる人だった。なぜこんなことが起きたのか」と表情を曇らせた。

 昌大さんが働いていた木材会社の社長は、松岡さんとは小学校時代からの付き合いがあったという。ただ、昌大さんと松岡さんの関係について、同社関係者は「どこで接点を持ったのか分からない」と首をかしげた。

 十数世帯が暮らす飯干さん方の集落では、90代女性が「保生さんは普段はおとなしかったが人柄も良く、仕事熱心で良い人だった」としのんだ。隣の地区の女性(77)は「実穂子さんは、歌が好きで、地域の祭りで演歌を歌っていた」と語った。

=2018/11/27付 西日本新聞夕刊=

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