小倉の「ジャズ屋」半世紀 バー「JAZZ STREET 52」 林さん「憧れ」追い続け 旧知の日野皓正さん「あと50年」

扉を開けると、「52」のネオンサインが客を出迎える
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店の思い出を語る林直樹さん
店の思い出を語る林直樹さん
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50周年を祝うパーティーには(左から)山下洋輔さん、日野皓正さん、渡辺香津美さんが揃い、トリオで演奏を披露した=11月17日、北九州市のホテル
50周年を祝うパーティーには(左から)山下洋輔さん、日野皓正さん、渡辺香津美さんが揃い、トリオで演奏を披露した=11月17日、北九州市のホテル
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照明を抑えたカウンターの奥の壁には長年集めてきたレコードが並び、店の歴史を感じさせる
照明を抑えたカウンターの奥の壁には長年集めてきたレコードが並び、店の歴史を感じさせる
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レコード棚の奥の壁に掛かる「あしたのジョー」は、親交がある漫画家・ちばてつやさんからの贈り物だ
レコード棚の奥の壁に掛かる「あしたのジョー」は、親交がある漫画家・ちばてつやさんからの贈り物だ
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店内には、2台のレコードプレーヤーが並ぶ。一枚一枚、いとおしむようにレコードに針を落とす
店内には、2台のレコードプレーヤーが並ぶ。一枚一枚、いとおしむようにレコードに針を落とす
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 17日で開店50周年を迎えるジャズバーがある。北九州市小倉北区古船場町の「JAZZ STREET 52」だ。自らを「ジャズ屋」と呼ぶ林直樹さん(76)がカウンターに立ち続けてきた。屋号の52は、かつて米ニューヨークでジャズの中心地だった「52番街」にちなんでいる。カウンター正面の棚に並ぶ約3500枚のレコード。6席のカウンター、テーブル三つの小さな空間。林さんが選ぶ一枚の音色が響く。

【写真特集】開店50周年を迎える「JAZZ STREET 52」

 旧八幡市(現北九州市)出身の林さんは、父親が八幡製鉄所職員向けの慰安会に携わった縁で、幼い頃からさまざまな音楽や舞台を見聞、そしてジャズに出合った。戦後間もない時代。「しゃれててね、憧れたよ」。大学進学で上京。ジャズ喫茶の草分けだった東京の「DIG(ディグ)」(現在はDUG=ダグ=として営業)に通い詰めた。

 1968年、北九州市八幡東区に自分の店を構えた。2回の移転を経て現在地に。国内外の演奏家を招いたライブは数え切れないほど開催。ピアノの山下洋輔さん(76)、トランペットの日野皓正さん(76)、ギターの渡辺香津美さん(65)といった日本を代表する面々とはいずれも40年を超える付き合いだ。

 11月17日には50周年を祝う会が同市内であり、日野、山下、渡辺の3氏が顔をそろえて演奏。全国から集まったファン約140人を魅了した。

 3氏は林さんとの思い出を語り、日野さんは「あと50年は続けて」と呼び掛けた。店は年中無休。「俺はジャズ屋だ。ここに立つだけなのにいろいろな人が来てくれる。ありがたいじゃないか」。毎日午後6時になるとレコードに針を落とす。

=2018/12/13付 西日本新聞夕刊=

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