工藤会本部差し押さえ完了 北九州市、売却など協議へ

 特定危険指定暴力団工藤会の本部事務所(北九州市小倉北区神岳1丁目)の撤去を目指す同市の北橋健治市長は20日、地方税法に基づいて進めていた固定資産税の滞納による差し押さえ手続きが同日完了したことを明らかにした。工藤会側はもともと、資金難で事務所を売却したい意向だった。今後は、工藤会側が滞納、延滞分を支払った上で新たな売却方法を模索するかが焦点となる。

 差し押さえ決定日は、市が福岡法務局に書類を提出した14日付。このタイミングで差し押さえた理由を、北橋氏は記者団に「(市が買収を検討しているなどの)報道で工藤会側が所有権を移転する恐れがあり、市税保全のためだった」と説明した。工藤会側が滞納分などを支払わなければ、市は土地・建物を公売にかけることになる。

 一方で滞納分などを支払えば、差し押さえ手続きは解除される。北橋氏は「(次は)相手がどう考えるか。いろいろな展開があり得る」とし、県警とともに、売却など工藤会側の相談に応じる考え。この日、副市長をトップとするプロジェクトチームを発足させた。

 工藤会側の代理人弁護士は20日、今後の対応をできるだけ早く検討する考えを記者団に示した。

 1971年に建った本部事務所は、工藤会トップの野村悟被告(72)=組織犯罪処罰法違反などの罪で起訴=が代表取締役を務める法人が所有。関係者によると、滞納額は数百万円で、市は繰り返し督促を行ってきた。県警が着手した「壊滅作戦」後の2014年11月以降、暴力団対策法に基づく使用制限命令で、組員の出入りは禁じられている。

=2018/12/21付 西日本新聞朝刊=

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