福岡発アプリに新機能 登山者遭難救助に一役 すれ違うたび無線通信

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 スマートフォン向け無料登山地図アプリ「YAMAP」を提供する情報技術(IT)ベンチャーのヤマップ(福岡市)が、遭難事故による死者を減らすため、アプリを活用した新たな安全確保サービスを開発した。利用者同士が山ですれ違うたびに互いの位置情報を自動で交換し、同社のサーバーに送信。事故発生時に遭難場所を素早く絞り込み、早期救助を可能にする仕組みだ。

 ヤマップは2013年創業。国内外の約5千カ所の地図を提供している。衛星利用測位システム(GPS)を用いて、電波が届かない山間部でも現在地が地図上に表示される利便性が評価され、ダウンロード数は115万件に上る。

 「国内のどの山にも毎日、アプリ利用者がいる状態になった」(春山慶彦社長)として、利用者同士が支え合う機能の開発に着手。新サービスは通信圏外でも使えるように、登山者同士のやりとりは近距離無線通信「ブルートゥース」を活用。スマホが通信圏内に入るとサーバーに情報を自動送信する。自宅で待つ家族からの救助要請にも対応できるよう、登山者が他の登山者とすれ違った位置を地図上で確認できる。

 「YAMAP」の全利用者を対象に、無料サービスとして5月ごろ機能を追加する予定。春山社長は「遭難者と救助隊、双方の助けになるよう、サポート機能を強化したい」と話している。昨年秋には、遭難時に必要な行動をチャートで説明するほか、現在地の緯度や経度を表示し、非常時にワンタッチで110番ができる機能も追加している。

 中高年の登山ブームなどを背景に、山岳遭難事故は増加傾向にある。警察庁によると、17年の山岳遭難者は3111人(前年比182人増)で過去最悪だった。

=2019/01/07付 西日本新聞朝刊=

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