公立病院で診療報酬不正 熊本・玉名 4年で9000万円 嘱託医「常勤」装う

診療報酬を不正に受給していた公立玉名中央病院=熊本県玉名市(写真の一部を加工しています)
診療報酬を不正に受給していた公立玉名中央病院=熊本県玉名市(写真の一部を加工しています)
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 熊本県玉名市と玉東町が設置した公立玉名中央病院(302床)が、60代の嘱託医を常勤医と偽って診療報酬を加算して不正に受給していたことが分かった。病院によると加算額は年間約2400万円。不正は2015年度から始まり、3年9カ月で約9千万円を得ていたとみられる。17年からは、病院幹部が嘱託医の職員証を使って打刻し、常勤医と同水準の出勤日数に水増ししていた。

 問題の診療報酬は検体検査管理加算。検査態勢が充実している医療機関は、入院患者の検査時に診療報酬点数が加算され、病院は最も高い「加算4」だった。厚生労働省は大臣告示で、加算4の条件として「検査を専属で担当する常勤医の配属」などを挙げている。

 嘱託医は別の診療科の常勤医だったが、病気のため、15年度から週4日勤務の嘱託として検体検査管理室に移った。病院は検体検査専属の常勤医がいないにもかかわらず「加算4」の点数で請求し、過大な診療報酬を得ていたという。

 出勤日数の偽装は、17年半ばに厚労省の立ち入り調査後に始まった。病院関係者は「(不正を追及されないよう)嘱託医の勤務を週5日に水増しし、常勤医がいるよう装う必要があると考えたようだ」と話す。その後、嘱託医がいない日は病院幹部が嘱託医の職員証を勤怠管理の機械にかざし、出勤を装うようになった。

 嘱託医は西日本新聞の取材に対し「(検体検査の)管理のため週30時間と言われ勤務してきた」と述べ、勤務の偽装は「(事務方に)お任せしてきた。改善するべきだった」と話した。

 病院の西依成章総務課長は勤務の偽装を認めた上で「九州厚生局から診療報酬の返還が必要という指摘があれば、粛々とやりたい」と話した。

=2019/01/23付 西日本新聞夕刊=

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