補助金1億円返還求め、ホテル運営会社を提訴 鹿児島県薩摩川内市

補助金を巡るトラブルを抱えたまま閉館する甑島館
補助金を巡るトラブルを抱えたまま閉館する甑島館
写真を見る

 鹿児島県薩摩川内市が上甑島のホテル「甑島館」に支出した補助金1億円を巡る問題で、市は24日、必要な実績報告書を提出しなかったホテル運営会社アイ・ビー・キャピタル(福岡市)に対し、補助金返還を求める訴えを鹿児島地裁川内支部に起こした。同日開かれた市議会の議員全員協議会で明らかにした。

 補助金は同社が2017年9月、雨漏りなどの修理費用の支援を市に要請。市は「甑島館は甑島観光に不可欠」と判断、補助制度を新設して18年1月に前払いで1億円を交付した。

 ところが、同社は工期末の同年3月に改修実施を示す所定の実績報告書を提出しなかった。再三の提出の求めにも応じなかったため、市は「適正に使われたか確認できない」として補助金交付を取り消し、補助金の返還を求めて同社代理人の弁護士と協議していた。ところが、同社は今年1月末での閉館を通知、市はこれ以上の協議は困難として提訴に踏み切った。

 甑島館は1996年に旧里村が建設。2004年の合併で薩摩川内市が引き継ぎ、15年に同社に無償譲渡された。市は同年度にも改修費用などの補助金約6千万円を交付したが、その交付条件も守られていないとして、固定資産税の減免分と合わせて約7200万円の返還も求めるという。

 永田一広副市長は「大きく期待して議会にも1億円の支出を認めてもらったのに残念で遺憾。こうした事態になったことを重く受け止めている」と述べた。

 

=2019/01/24 西日本新聞=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]