「水俣病の教訓」共有 環境被害の国際会議、熊本市で開幕

 水俣病の失敗を教訓に、国内外の公害や環境汚染の解決を考える「第3回環境被害に関する国際フォーラム」が22日、熊本市で始まった。初日は公害研究の第一人者で大阪市立大名誉教授の宮本憲一さん(89)が講演し「水俣病は、今後の維持可能な発展を考える場合に無限の教訓を含んでいる」と強調した。

 宮本さんは、水俣病の解決を阻む要因として現行の患者認定基準を挙げ、基準を策定した医学者たちの責任に言及。患者への補償費を抑制するという「政治経済的な圧力に医師が屈した」と指摘した。その上で、未認定患者の救済を目的に2009年に成立し、既に申請が締め切られている水俣病被害者救済法を改正して、「広く救済を続けるべきだ」と主張した。

 フォーラムは熊本学園大水俣学研究センターなどでつくる実行委員会が主催。カナダや中国、韓国から、環境汚染などの被害を受けた住民や研究者らも参加し、現地の状況を報告した。最終日の24日は、熊本県水俣市で地域再生の取り組みや国際的な連携をテーマに討論する。

=2019/02/23付 西日本新聞朝刊=

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