警官執筆料48人が確定申告対象 最高年428万円 警察庁が調査

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 警察庁と17道府県の警察官が、昇任試験の対策問題集を出版する「EDU-COM」(東京)から原稿執筆料を受け取っていた問題で、年間20万円超が支払われ、確定申告が必要な対象者が少なくとも48人に上ることが西日本新聞の調べで分かった。年間の最高額は大阪府警警視正の約428万円だった。警察庁は同社の支払いリスト(2010年~17年3月)に記載された467人全員を対象に、適正な税務処理が行われていたか調査している。

 所得税法は、給与以外で源泉徴収される前の雑所得が年間20万円超だった場合、確定申告を義務付けている。申告しなければ、無申告加算税と延滞税が課される可能性がある。

 同社のリストによると、執筆料が年間20万円超だった各警察本部の人数は、兵庫県警9人▽神奈川県警6人▽愛知県警5人-の順。このほか神奈川、京都、栃木の3府県警では四つの研究会名義にも20万円超が支払われていた。

 大阪府警の警視正は、12年に約113万円▽13年約423万円▽14年約428万円▽15年約317万円▽16年約305万円▽17年約94万円-だった。

 神奈川県警の元警視正は、現職だった12~15年は「警察実務研究会」名義で執筆したとみられ、最も多かったのは14年の約287万円。退職後の16年は実名で約222万円が支払われていた。

 京都府警の元警視(昨年12月に依願退職)も12年~15年2月は「南謙三」の偽名で、同年3月~17年は「近畿法規研究会」名義で毎年約33万~約253万円が支払われていた。

 福岡県警では13~17年に年45万円が支払われた警部(いずれも現在は警視)が3人いた。熊本県警の警視は13~17年に約38万~約86万円が支払われていた。

 支払額が多いケースでは複数人で執筆した可能性があるが、「明るい警察を実現する全国ネットワーク」(東京)の清水勉弁護士は「執筆料を分配したことを証明できなければ、支払先の人に納税義務が生じる」と指摘する。

 西日本新聞の昨年11月の取材に、現職時の13~16年の執筆料が年20万円超だった兵庫県警の元警視は「確定申告はしていない」と答えていた。

 警察庁の中村格官房長は8日の衆院内閣委員会で「確定申告などの諸手続きがきちんと行われているかについても事実確認の対象としている」と述べた。

=2019/03/15付 西日本新聞朝刊=

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