「落札見返りに数百万円」 死亡の町議、県警に供述 要求の音声も押収 築上町官製談合

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 福岡県築上町の官製談合事件で、1月に死亡した町議=当時(62)=が、県警の任意の事情聴取で、九電工行橋営業所長の小田伸幸容疑者(56)=公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕=から「(九電工が落札できるよう)便宜を図った見返りに数百万円を受け取った」と供述していたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。町議は「落札額の3~10%もらう」と要求し、県警は報酬のやりとりを記録した音声データを押収した。金銭授受について慎重に調べる。九電工は約7億9千万円で落札した。

 県警によると、2人は共謀し、2016年7月にあった「し尿処理施設建設工事」の条件付き一般競争入札で、町環境課長の長部仁志容疑者(54)=官製談合防止法違反容疑で逮捕=に参加資格を厳しくし、業者数を絞る入札条件案を作成させるなどした疑いが持たれている。県警は、公契約関係競売入札妨害の疑いで、容疑者死亡のまま町議を書類送検した。

 町議は小田容疑者から依頼され、懇意だった長部容疑者に九電工が入札で有利になるよう働き掛けた。長部容疑者は16年5~6月、参加資格のうち工事実績などを厳しく設定して、参加業者を制限する条件案に変更。最終的には2社が応札し、九電工が落札した。

 町議は昨年11~12月、京築広域圏消防本部(同県豊前市)の採用を巡り、不正採用の見返りに現金100万円を借りたとして、地方公務員法違反とあっせん収賄の罪で起訴された。

 捜査関係者によると、町議は調べの中で今回の官製談合事件にも関わり、現金の授受も認める趣旨の供述をした。町議が保管していた音声データには小田容疑者に対し、当初落札額の最大1割(7900万円)を要求する会話が残っていた。最終的に受領したのは数百万円とみられるという。

 音声データには、小田容疑者が「自分が落とす。(応札したもう1社は)談合に応じる」と話す内容も含まれていた。この会社の担当者は、西日本新聞の取材に対し「九電工側から『応札するのか』と聞かれたことはあったが、談合の申し入れはなかった」と話した。

=2019/03/17付 西日本新聞朝刊=

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