暴追センター、工藤会本部の買収可能に 「北九州市と共同」視野に規定変更

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 特定危険指定暴力団工藤会の本部事務所(北九州市小倉北区)の撤去を巡り、公益財団法人「福岡県暴力追放運動推進センター」(福岡市博多区)が、事務所を買収できるよう内部規定を変更したことが18日、関係者への取材で分かった。2019年度の事業計画にも「暴力団事務所撤去支援事業」を明記した。市はセンターと連携して買収する案を検討中で、本部事務所撤去に向け前進する。

 全国では、岐阜や山形の両県で暴追センターが直接暴力団事務所を購入したケースがある。ただ、本部機能がある事務所の例はないという。

 工藤会側は「民間事業者への直接売却は難しく、市または公益的な団体(センター)に売りたい」との意向で、売却益は「損害賠償訴訟の賠償金に充当する」としている。

 市はセンターと共同で買収することなどを検討し、購入後は民間に転売する方針。売却益の使途や転売先の見極めについて、専門知識がある弁護士や県警OBがいるセンターとの連携を深めたい考えだ。

 関係者によると、センターの規定は、事務所の使用差し止め請求の代理訴訟は可能だったが、買い取りは定めていなかった。2月末、県に対し、買い取りもできるよう変更を申請し、3月4日に承認された。

 本部事務所は1971年に建設され、工藤会トップで総裁の野村悟被告(72)=組織犯罪処罰法違反罪などで起訴=が代表取締役を務める法人が所有。現在は、暴力団対策法に基づく使用制限命令で、組員の出入りは禁じられている。

 市は昨年末、固定資産税滞納を理由に事務所を差し押さえ、撤去に向けた特別チームを設置。今年1月から同会側の代理人弁護士を通じて撤去に向けた協議を重ね、地価と建物解体費用の調査も開始した。

=2019/03/19付 西日本新聞朝刊=

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