九州初“キャリア芸人”が誕生 吉本興業のNSC1期生29人卒業へ 福岡進出30年、笑いに新風 23日「首席」懸け舞台

常設劇場を教室に、お笑い芸人としての心構えや技術を学ぶNSC福岡校の1期生たち=3月上旬、福岡市・天神のよしもと天神ビブレホール(提供・吉本興業)
常設劇場を教室に、お笑い芸人としての心構えや技術を学ぶNSC福岡校の1期生たち=3月上旬、福岡市・天神のよしもと天神ビブレホール(提供・吉本興業)
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NSC福岡校に入学し、吉本興業関係者から授業日程などの説明を受ける1期生たち=昨年4月、福岡市・天神
NSC福岡校に入学し、吉本興業関係者から授業日程などの説明を受ける1期生たち=昨年4月、福岡市・天神
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 吉本興業のお笑い芸人を養成する「吉本総合芸能学院」(通称・NSC)の福岡校が福岡市に開校し今春で1周年を迎え、19〜54歳の1期生29人が卒業する。NSCの大阪校や東京校を巣立った芸人らが息の長い活躍を見せる中、笑いを専門的に学んだ“キャリア芸人”が九州で誕生するのは初めて。福岡吉本(吉本興業福岡事務所)が1989年に発足して30周年の今年、九州の笑いに新風を吹き込む。

 NSC福岡校は昨年4月に開校した。1年間、漫才やコント、トークなどの発想法▽演技など表現力のトレーニング▽法律専門家の監修によるコンプライアンス(法令順守)講習などを実施。第一線で活躍する芸人を講師に迎える特別授業もあり、漫才日本一を決める「M―1グランプリ2015」を制したトレンディエンジェルらが芸人の心構えやネタ作りなどを伝授した。

 教室は当初、福岡市・中洲の福岡吉本の稽古場を使っていたが、吉本興業が同市・天神の商業施設「天神ビブレ」8階のビブレホールで常設劇場を再開したのに合わせ、昨年9月から劇場を活用している。

 大阪校や東京校と違い、福岡校は授業日が土日祝日とあって、会社員から芸人への転身を夢見る人を含む36人が入学したが、仕事の転勤などを理由に7人が卒業前に“中退”。弁護士や農業との兼業を目指す生徒は無事に卒業した。全卒業生のうち26人は福岡吉本に、2人は東京のよしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属する。1人は芸人の道を断念した。

 大学を中退してNSC福岡校に入り、卒業後はピン芸人として地元で活動する田島優弘(ゆうせい)さん(22)=福岡県久留米市=は「憧れのバカリズムさんを目標に地元で経験を積みたい。売れっ子になれば小型犬を飼い、もっと売れたら大型犬を。僕は猫好きですけど」と笑いを交えて抱負を語る。NSC福岡校の秋定朋宏校長は「インターネットや会員制交流サイト(SNS)が普及し、地方から全国や世界に発信できる時代。福岡で笑いの技術と人間力を磨き、多くの人を元気づけるコンテンツを発信してほしい」とエールを送る。

 卒業生たちは、福岡市・天神のイムズホールで23日正午から開かれる「NSC福岡校1期生卒業大ライブ」に出演し、観客の投票で決まる「首席卒業」を懸けて1年間の学習の成果を披露する。吉本興業は現在、NSC福岡校の2期生を募集している。


=2019/03/22 西日本新聞=

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