頓田の森爆撃、伝える鎮魂歌 北九州出身の高橋さん作詞作曲 児童31人犠牲、同日が誕生日

高橋プランクトンさん
高橋プランクトンさん
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 太平洋戦争末期の1945年3月27日、旧陸軍大刀洗飛行場(福岡県朝倉市など)を狙った米軍機の爆弾が近くの頓田の森(同市)に落ち、隠れていた小学生31人が命を失った。46年後の同月同日に生まれたミュージシャンが鎮魂と戦争への怒りを込めた曲をライブで披露している。悲劇から74年。ミュージシャンは「事件が忘れられないように歌い続ける」と話す。

 〈1945年3月27日 B29という爆撃機が31人の子供たちを殺した日〉。ギターを激しくかき鳴らして自作「とんたのもり」を歌うのは北九州市出身の高橋プランクトンさん(28)。仕事をしながらライブ活動を続けている。

 高橋さんが「頓田の森」の事件を知ったのは2016年。音楽の先輩、岡村釦(ぼたん)さんが福岡市で開いている頓田の森追悼ライブへの参加がきっかけだった。ライブ当日に現地を訪ね、近くの大刀洗平和記念館も見学。事件の日が自分の誕生日と同じと知り、衝撃を受けた。夕刻、リハーサル中に「曲を作らねば」と感じ、1時間で曲が出来上がった。「本当に不思議な感覚でした」と振り返る。

 〈よく晴れた日だったのかな〉と語りかけるように始まる曲は、突然激情に駆られたように〈何もはじまっていない子供たちを全部終わっちまったような大人たちが終わらせるのさ〉と叫んだ後、再び〈燃えるような恋もできただろう〉と訪れなかった小学生たちの青春に思いをはせ、静かに語りかける。

 今では代表曲で、年間100近いステージに出て「とんたのもり」を歌っている。16年に自主制作したアルバム「雑草の唄(うた)」にも収録した。転職した関係で2月から広島県で暮らすが、追悼の活動は続けるつもりだ。「3月27日生まれだからこそ、伝えなければと思う」。平和の願いを込めた熱い歌声がやむことはない。

=2019/03/27付 西日本新聞朝刊=

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