国東半島の魅力をガイド本に 移住した写真家・船尾さん出版へ [大分県]

荒行「峯入り」を終えた修行僧たちを取材する船尾修さん
荒行「峯入り」を終えた修行僧たちを取材する船尾修さん
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 国東半島に移住し、民俗行事や人々の暮らしにカメラを向ける写真家、船尾修さん(56)=杵築市山香町=が、年内をめどに半島を紹介するガイドブックを出版する。9年前に出版した半島の写真集には説明文を付けなかった。「他の土地を知ったものとして義務を果たせていない」と感じてきた船尾さん。それだけに「魅力を丁寧に伝えたい」と構想を練っている。

 船尾さんは神戸市出身。アフリカやアジアなどの60カ国を訪れ、2001年、「今の日本人が忘れてしまった住民の信仰心」に感動し、東京から国東市に移住した。写真は独学。祭りや寺院、暮らしに迫った写真集「カミサマホトケサマ」を08年に出版。16年には「フィリピン残留日本人」で国内有数の写真賞「林忠彦賞」を受賞した。

 天台宗を中心とした寺院群「六郷満山」文化という古代仏教文化が栄えた国東半島。船尾さんはその魅力を「日常の延長に祈りがある」と説明する。点在する寺院や神社、石仏、修行僧にも日々手を合わせる住民。奇妙な面をかぶった白装束の住民が火の粉が飛び交う前で暴れる奇祭など民俗行事が受け継がれている。「日本の原風景が残っている」という。

 ガイドブックは写真と説明文を掲載する。単なる紹介本ではなく、17年の移住生活から見えてきたものをフォトエッセーのような形にする見込みだ。

 18年は六郷満山開山から1300年を迎え、注目が集まる。船尾さんは「地元の方にはもっと自分たちの地域の良さを知ってもらいたい。同時に疲れた都会の人たちが本来の人の生き方を求めて訪れる足がかりになれば」と話している。

=2017/05/17付 西日本新聞朝刊=

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