小児がん撲滅へ5000万円寄付 別府市の渡邉さん 専門医師の研究団体に こつこつ貯蓄、思い込め [大分県]

5000万円を寄付した渡邉勅允さん(左)宅で、目録と感謝状を取り交わす小児がん研究グループ「JCCG」の水谷修紀理事長
5000万円を寄付した渡邉勅允さん(左)宅で、目録と感謝状を取り交わす小児がん研究グループ「JCCG」の水谷修紀理事長
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 別府市に住む渡邉勅允(ときまさ)さん(84)が、小児がん専門の医師でつくる研究グループ「JCCG」に5千万円を寄付した。働いているときからこつこつ貯蓄したお金。グループの理事長を務める水谷修紀・東京医科歯科大名誉教授が9日、渡邉さん宅を訪れて感謝状を贈り、謝意を伝えた。小児がんの臨床研究や最適な治療方法の開発が進むことが期待される。

 渡邉さんは若いころ医師を志したが、学費などを理由に断念。小児がんなど、治療の難しい病気で苦しむ子どもがいることに心を痛めて、質素な生活を送りながら貯蓄したお金を寄付することを決めた。

 JCCGによると、日本では毎年約2500人の子どもが小児がんを発症している。「血液のがん」の白血病など多種類あるが、大人のがんと比べて症例が少なく、診療科目も細分化しており専門家が少ない。治療法が確立されていない疾患も多い。

 JCCGは、小児がんの治療を進歩させようと、全国の担当医が集まって2014年に設立したNPO法人。ただ、国内では小児医療への支援が少なく、資金難の同法人も十分な研究費を確保できていないという。

 渡邉さんは、JCCGの存在を昨年12月の新聞記事で知った。寄付された5千万円は基礎データの収集管理の充実、新薬や診断、治療方法の開発などに役立てる。渡邉さんは「これからの日本を背負う若い世代が、一人でも多く救われるといい」と話した。

=2017/09/12付 西日本新聞朝刊=

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