復興見守る警官人形 足元えぐられても無傷、住民「地域の守り神」 日田・夜明地区 [大分県]

流された夜明橋の近くに立つ人形。住民の復興への希望になっている
流された夜明橋の近くに立つ人形。住民の復興への希望になっている
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被災前の警察官人形。土台の周辺はすべて川の水にえぐられた=2014年撮影(夜明史談会提供)
被災前の警察官人形。土台の周辺はすべて川の水にえぐられた=2014年撮影(夜明史談会提供)
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 日田市夜明地区で、大肥川と国道211号との間に立つ警察官の服装をした交通安全を呼び掛ける人形が九州豪雨の被害を奇跡的に免れた。橋が流されたり家が浸水したりするなどの被害に見舞われた地域を静かに見詰める。豪雨から2カ月がたち、地域の「守り神のような存在」として住民に希望を与えている。

 郷土史愛好家でつくる夜明史談会や近くの住民らによると、人形は高さ190センチ。少なくとも40年前から設置されている。かつては各地にこうした人形があったが、現在県内に残るのは1体という。遠目には本物の警察官に見えるため、驚いて車を止めた酔っぱらいが人形と分かって蹴ったというエピソードもある。

 豪雨では、大肥川が増水し、人形脇の夜明橋は流され足元の護岸がえぐられたが、人形は無傷。復旧工事の車両が行き交う国道を静かに見守る。近くに住み、自宅が浸水被害を受けた森山剛さん(67)と真弓さん(69)夫妻は「復興を見守ってくれているよう。地域で大事に残したい」と心の支えにしている。

=2017/09/13付 西日本新聞朝刊=

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