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少年院の男性 点訳本寄贈 中津市 小幡記念図書館に9冊 「点字に出合い、成長実感」 [大分県]

寄贈された点訳本の点字を指でなぞりながら「大変読みやすい」と話す県盲人協会理事の飯田康隆さん
寄贈された点訳本の点字を指でなぞりながら「大変読みやすい」と話す県盲人協会理事の飯田康隆さん
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 少年院「中津少年学院」(中津市加来)に入所する男性(20)が、自らが点訳した絵本「ぐりとぐら」や「金子みすゞ名詩集」など9冊を市立小幡記念図書館に寄贈した。同学院からの寄贈は2003年から続いており、計51冊となった。4日から閲覧や貸し出しが可能となる。

 同学院は、窃盗など非行を行った少年のうち、知的障害や広汎性発達障害と診断されるなど特別な配慮が必要とされた14歳から23歳未満を収容。現在51人(定員89人)が支援教育を受けている。点訳は社会貢献の授業として02年から取り組んでいる。

 男性は週1回2時間、1ページに30分程度かけながら一字一字、丁寧に点訳をしたという。指導した小栗睦津世さん(66)は「真面目に取り組んでくれた。その素直さを今後の人生に生かしてほしい」と期待。点訳本を読んだ県盲人協会理事の飯田康隆さん(66)も「点字がしっかり、はっきりしていて読みやすい。心がこもっていないと、こうはできない」と喜んだ。

 過去、人の立場や気持ちを考えることができなかったという男性は「点字に出合い、成長できた」と話す。近く仮退院するという男性は「点字のボランティアにも積極的に参加し、点字指導員の資格を取りたい」と夢を描く。

 同学院の田中新一院長は「粘り強く続ける精神力を学べたと思う。ここで学び直した経験を生かし、立派に社会復帰してほしいし、彼ならできると信じている」と話した。

=2017/10/03付 西日本新聞朝刊=

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