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日田の“小3記者”手書きの災害特別号 「地域に元通りの生活を」 子ども視点で報告 [大分県]

九州豪雨の被害を受けて発行した「災害特別号」(手前)と高村虎志郎君
九州豪雨の被害を受けて発行した「災害特別号」(手前)と高村虎志郎君
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 手書きのフリーペーパーを作っている日田市の石井小3年高村虎志郎(こじろう)君(9)が、九州豪雨を受けて「災害特別号」を発行した。祖父が経営する同市小野地区の製材所「高村木材」の被害を伝え、いつも遊んだ施設が使えなくなったことなど、子どもらしい視点での被害報告も。虎志郎君は「豪雨のことをたくさんの人に伝えたい」と話す。

 虎志郎君は、高村木材の専務真志さん(41)の長男。木の良さを知ってもらおうと、2016年秋ごろから手書きのフリーペーパーを不定期で作り、市内外のイベントなどで配布。木材の魅力を自分の言葉で伝えている。

 7月5日の九州豪雨では近くを流れる小野川が氾濫し、製材所の敷地内に大量の土砂が流れ込み、製品の一部も流失。製材所から離れた市内で暮らす虎志郎君は翌日、真志さんと製材所に来て被害を見た。約1週間後に操業再開するまで、従業員に交じって土砂撤去を手伝ったという。

 豪雨から3週間後、虎志郎君の元に手紙が届いた。フリーペーパーを報道で知った福島県郡山市の品川萬里(まさと)市長からで、「虎志郎さんの勇気と行動力で、地域の『今』を発信して元気を取り戻してほしい」とあった。見ず知らずの市長から届いた励ましの手紙をきっかけに、虎志郎君は「被害を伝えよう」と決意して執筆を始めた。

 災害特別号は8月に発行。「まさか日田がこんなことになるなんて」と衝撃をつづり「工場は一面どろだらけ!」と被害を報告する。小野地区にあり、毎年夏休みに遊んだ「小野川河川プール」が今年は豪雨被害で使えなくなったことにも触れ「行きたかった。来年は、行けるかな」と友達の悔しがる声も紹介。「にどと こんなことがないように」と祈るような言葉で締めくくっている。

 小野地区では、大規模な土砂崩れなどによって多くの家屋が被災。今も多くの人が避難生活を続けており、虎志郎君は「早く地域の人が元通りの生活を送れるようになってほしい」と願っている。

 特別号は高村木材で入手できる。

=2017/10/12付 西日本新聞朝刊=

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