学生を「災害支援リーダー」に 大分大がボランティア講習会 被災地での基礎知識学ぶ [大分県]

真剣な表情で災害ボランティアの講習会に臨む学生たち。心構えなどを学んだ
真剣な表情で災害ボランティアの講習会に臨む学生たち。心構えなどを学んだ
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 九州豪雨や台風18号と昨年、県内で災害が相次いだことを受け、大分大(大分市)は、ボランティアを希望する学生向けの講習会を始めた。県内では、発生が迫っているとされる南海トラフ巨大地震の被害も懸念されており、学生に災害ボランティアとしての基礎知識を教えることで、被災地で迅速に行動ができ、現場リーダーとして活躍できる人材を育てる狙いがある。

 「被災者に寄り添う気持ちを忘れないで活動してほしい」。5月29日に同大であった講習会で九州豪雨の被災地、日田市で復興支援活動をする同市地域おこし協力隊の松永鎌矢さん(28)が、災害ボランティアの心構えや、やりがいを語った。この日は松永さんを含む4人が体験談や県内のこれまでの災害などについて教えた。学生は真剣な表情でメモを取っていた。

 同大によると、九州豪雨と台風18号の被災地では、延べ191人の学生が泥出しや家財の運び出しなどの活動をした。ただ、被災地でどう動いたらいいのか戸惑った学生もいたという。九州豪雨の被災地で初めて災害ボランティアをした同大大学院1年吉村太良(たろう)さん(22)も「着替えが足りなかったり、長靴がなくて活動しづらかったりした人もいた。気持ちだけでなく、知識があればもっと活動しやすかった」と振り返る。

 これらを踏まえ、同大は災害ボランティアとしての基礎知識を教える講習会を始めた。講習会を1回受講すると、修了証を渡す。講習会を重ねて修了者を増やしていく。災害ボランティアに参加する場合は、この講習会の受講を必須条件とするという。

 経済学部2年の江山翔太さんは「災害時、被災地の力になりたいと思いながら、どう行動を起こせばいいか分からなかった。講習会でそれが分かったのでこれからは被災地に行き、被災者を勇気づける存在になりたい」。同大減災・復興デザイン教育研究センター次長の小林祐司准教授は「社会貢献の意識を持ち、被災地の復興を後押しできる学生を増やしたい」と話している。

=2018/06/06付 西日本新聞朝刊=

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