日出町が急発進防止装置に半額補助 高齢運転者「踏み違い」抑制 県内初「車が生活の足」支援 [大分県]

 高齢運転者による交通死亡事故が増加傾向にある中、公共交通網が整備されていない地方では、車が「生活の足」として欠かせない。そこで日出町は4月から、70歳以上の高齢者が自分の車に急発進防止装置を取り付けた場合、費用の半額を補助する事業を始めた。運転免許証の自主返納者への支援は県内の各自治体が取り組んでいるが、安全対策を施す車の所有者を支援する事業は県内初という。

 同町によると、町内では路線バス19路線、町コミュニティーバス83路線が運行している。ただ、周辺自治体と接する山間部の一部地域などではバスは走っておらず、車がないと通院や買い物、農作業などに支障を来す高齢者も。町民の生活実態を勘案し、実施に踏み切ったという。

 補助の対象となる急発進防止装置には、自動車の停止や徐行時にアクセルが急激に踏み込まれた際に急発進を抑制したり、アクセルとブレーキが同時に踏み込まれた場合にはブレーキが優先されたりするなどの機能があり、使用している車にも後付けできる。

 対象者は、自分が乗る車に4月以降、急発進防止装置を取り付けた70歳以上。取り付け費用の2分の1(上限2万円)を補助する。本年度当初予算に30人分、計60万円を盛り込んでおり、予算を超える人が申請すれば増額を検討する。これまでの申請者は1人という。

 一方、運転免許証を自主返納した70歳以上の高齢者にも4月以降、コミュニティーバスの回数乗車券(1万2千円分)などを交付している。

 杵築日出署によると、町内の65歳以上が第1当事者となった人身事故は2017年が27件、16年16件、15年33件起きている。同町の本田博文町長は「事業はまだ十分に知られていないので、PRに力を入れたい。急発進防止装置はあくまでも補助的な装置。取り付けたからといって安心せずに、安全運転をお願いしたい」としている。

=2018/06/13付 西日本新聞朝刊=

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