94人なお「仮住まい」 農地復旧9.8%止まり 県発表 [大分県]

九州豪雨犠牲者の冥福を祈り、黙とうをささげる県職員
九州豪雨犠牲者の冥福を祈り、黙とうをささげる県職員
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サイレンに合わせて黙とうする日田市幹部
サイレンに合わせて黙とうする日田市幹部
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 大分県は九州豪雨から1年となる5日、豪雨被害の復旧状況(6月30日時点)を公表した。日田市と中津市で計43世帯94人が県営住宅などで「仮住まい」を続けており、自宅に戻れていない。広瀬勝貞知事はこの日、記者団に「復旧、復興は速いペースで進んでいるが、仮住まいの住民がまだ多くいる。できるだけ早く落ち着けるようにしたい」と、生活再建に引き続き力を入れる方針を示した。県庁では県職員らが犠牲者に黙とうをささげ冥福を祈った。

 県によると、仮住まいの43世帯94人のうち、行政の補助を受けて民間賃貸物件を借り上げる「みなし仮設」への入居が22世帯51人、県営や市営などの住宅への入居は21世帯43人。前回の公表(今年5月28日時点)から4世帯23人減った。自宅を再建するなどしたという。

 県が管理する道路や河川の復旧割合はともに5割を超えた。道路は両市を中心とする54カ所のうち、47カ所で着工し、32カ所(59・3%)が完了。河川は222カ所のうち、208カ所で着工、うち113カ所(50・9%)が復旧した。一方、農地や農業用施設は916カ所のうち、着工済みが401カ所、完了が90カ所(9・8%)にとどまっている。インフラの復旧工事は、河川の拡幅など同規模の豪雨時でも氾濫を抑えるための改良復旧を除き、年度内完了を目指している。

 この日、県庁では正午に九州豪雨から1年がたったことを伝える館内放送が流れ、職員は日田市の方角を向いて1分間の黙とうをささげた。日田市や中津市、姫島村には大雨警報が発令され、設置された災害対策連絡室では黙とう後も、職員は雨量や河川の水位など監視を続けて警戒した。

 広瀬知事は「出水期に入り、県内でも雨が降り続いている。災害はいつ起こるか分からない。災害に強い県土づくりを進めながら、気を抜かず対応する」と述べた。

=2018/07/06付 西日本新聞朝刊=

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