東京五輪・パラへ熱烈招致 事前キャンプ地、県内続々 中津→マレーシア 別府→ラオス 大分日田→フェンシング日本 [大分県]

2日に県庁であった覚書締結式。マレーシア政府関係者(左端)と二日市具正副知事(中央)と奥塚正典中津市長(右端)
2日に県庁であった覚書締結式。マレーシア政府関係者(左端)と二日市具正副知事(中央)と奥塚正典中津市長(右端)
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 2020年東京五輪・パラリンピックの事前キャンプ地として、県内の自治体が続々と選ばれている。フェンシングサーブル日本代表が大分市でキャンプを張るほか、別府市、日田市、中津市でも海外のチームなどが実施を決めた。自治体側の“招致作戦”が奏功している格好で、ほかに協議中のチームもある。19年のラグビーワールドカップ(W杯)を含め、各国から多くの選手が県内を訪れることで、異文化理解が進むことも期待される。現状を探った。

 「中津市は、われわれの食生活も把握し、繊細に応じてくれようとしている」

 県庁で2日にあったマレーシア政府代表と、県や中津市などとの覚書締結式。マレーシア国立スポーツ研究所のモード・カイリ・ビン・ザウイ所長は笑顔で感謝の言葉を並べた。

 中津市にある「ダイハツ九州」の親会社「ダイハツ工業」(大阪府)の関連工場が同国にあり、多くのマレーシア人が「ダイハツ九州」へ研修に来ている縁から、市は誘致に乗り出していた。

 イスラム教を国教とする同国側も、戒律に従って調理された「ハラル食」を提供することを約束した市側の対応を高く評価。キャンプ地選定の決め手の一つになった。参加競技は今後詰めるが、バドミントンや自転車競技などが想定されるという。

 県内トップで昨年12月に事前キャンプ地に選ばれたのは大分市で、フェンシングサーブル日本代表のキャンプが行われる。市によると、練習会場と宿泊施設の近さなど「選手の負担の少なさ」が選定の大きな決め手になったという。

 大分市では今月4日から16日まで、日本、米国、ロシアなど13カ国110人が参加するフェンシングの合同キャンプが開催されており、期間中には、市内の中学生44人との交流も予定。20年の本番を視野に、同様のキャンプを複数回予定する市は「市民のフェンシングへの理解と機運を盛り上げたい」と意気込む。大分市は他にも陸上のポルトガル代表や7人制ラグビーのフィジー代表誘致も目指している。

 フェンシングエペで日本代表誘致に成功した日田市は、08年の国体、13年には北部九州4県で開催された全国高校総体(インターハイ)でも会場に選ばれるなどフェンシング競技の開催経験が豊富。02年サッカーワールドカップ(W杯)日韓大会でカメルーン代表のキャンプ地として話題を集めた旧中津江村があることから、同国の誘致も目指す。市担当者は「カメルーン代表に来てもらえれば話題性は抜群。市のPRになる」と力を込める。

 別府市では、障害者の自立、雇用拡大を支援する社会福祉法人「太陽の家」(同市)の尽力もあり、パラリンピック、パワーリフティングのラオス代表誘致に成功。市は、五輪の空手日本代表招致も目指す。

 県内ではほかにも、宇佐市がテコンドーのモンゴル代表、国東市がウエートリフティングの韓国代表の誘致に向けて動いている。

 各自治体と連携し招致に取り組む県は「それぞれの自治体が希望する誘致が実現するよう全力を挙げる」と話している。

=2018/07/07付 西日本新聞朝刊=

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