宇佐市が悪臭規制強化へ 院内町の養豚場問題を機に 市全域に対象拡大 [大分県]

 宇佐市院内町の養豚業者によるとみられる悪臭問題で、市は13日、国の悪臭防止法に基づき規制を強化する方針を明らかにした。規制地域を市全域に拡大し、人の臭覚に基づく「臭気指数」を取り入れ、現状より厳しく測定することなどが柱。市議会9月定例会で、高橋宜宏市議の一般質問に市が答えた。市は本年度中に有識者や住民代表などが加わった審議会を立ち上げ、具体的な規制方法や基準などを協議し、来年度中の実施を目指す。

 同町の住民団体と市自治会連合会が5月から始めた市側に水質や環境の保全を求める署名が1万筆を超えるなど、養豚場問題への関心の高まりを考慮し、規制強化にかじを切ることにした。

 同市の悪臭規制地域は現在、四日市地区、長洲地区、宇佐地区の計782ヘクタール(市面積の1・8%)のみで、院内町は規制対象外。これを市全域に広げる。市によると、規制地域の市全域への拡大は、県内では豊後大野市に次いで2例目。拡大されれば現在の約56倍になるという。

 また、住宅地や工業地域、農村など地域特性ごとに規制基準を設定。現在機械で測定しているアンモニアなど22種類の特定悪臭物質の濃度も、機械測定よりも厳しく判断できる人間の臭覚に基づいて測定し、指数化する。さらに悪臭発生事業所の(1)敷地境界線(2)排気口(3)排水で測定し、一つでも基準を超えた場合は改善勧告などの行政指導を行う方針。

 院内町で起きている汚水や悪臭、土砂崩れなどの環境破壊の原因は養豚業者だと訴える地元住民団体「東・納持(のうじ)の環境を守る会」は「住民の長年にわたる苦しみの一部が解決に向け動きだすかもしれない。汚水や土砂の流出など他の問題の解決も引き続き訴える」。市は「市環境基本条例に基づく環境保全協定を市と締結するよう養豚業者側に求めたい」と話している。

=2018/09/14付 西日本新聞朝刊=

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