「咸宜園と明治維新」に焦点 日田市の研究センターで企画展 長三洲の史料を初公開 [大分県]

初公開の長三洲の手帳。鉛筆でびっしりと書き込まれている
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咸宜園と明治維新との関わりを紹介する企画展会場
咸宜園と明治維新との関わりを紹介する企画展会場
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 日田市淡窓の咸宜園(かんぎえん)教育研究センターで「咸宜園と明治維新」がテーマの企画展が開かれている。近代学校制度の基礎になった法令「学制」制定に携わった門下生の長三洲に関する初公開史料や、咸宜園で学んだ後、福沢諭吉が開いた塾「慶応義塾」に入った門下生などについて紹介している。無料。12月28日まで。

 今年の明治維新150年に合わせて、儒学者広瀬淡窓が開いた私塾・咸宜園と近代の関わりを「学制」「慶応義塾」「地方官僚」の三つの切り口から振り返っている。

 学制に関する展示では制定に携わった長三洲の史料を多数紹介した。このうち、1872(明治5)年の学制公布の翌年、長が西日本の教育現場の視察に出掛けた際の手帳は初公開。手帳には鉛筆の小さな字が並び、日付や時間まで細かく記され、長のきちょうめんさが伝わる。仕事の記録の他、新橋-横浜間で開通したばかりの鉄道に乗って移動したことや、知人と熊本城を見物に行く約束をしたことも記されており、旅行記としても興味をそそる。

 咸宜園門下生で、慶応義塾でも学んだことが確認された6人を紹介するコーナーでは、このうちの一人が書き写したとみられる福沢の著書「分権論」の未定稿を公開している。この他、地方官僚として各地で活躍した咸宜園出身者の紹介や、学力に応じて等級を付けた「月旦評」を展示した。

 展示入れ替えも含めて展示総数は約60点。期間中の休館は11月14、15日。同センター=0973(22)0268。

=2018/10/18付 西日本新聞朝刊=

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