「うれしい」子ども議会の訴え、市長動かした 全小中校にタブレット導入へ [大分県]

市内の全11小学校の6年生18人が参加した「ぶんごたかだ子ども議会」(8月、豊後高田市提供)
市内の全11小学校の6年生18人が参加した「ぶんごたかだ子ども議会」(8月、豊後高田市提供)
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 きっかけは「1人1台のタブレットを」という子どもたちの真剣な訴えだった-。豊後高田市は来年度から、市内全17小中学校に生徒数に応じ最大計55台(教師用を含む)のタブレットと可動式無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」を導入する方針を固め、タブレット計360台の導入費用など計3517万円の関連予算案を開会中の市議会12月定例会に提案した。

 児童がタブレットの配備を訴えたのは、8月に市内全11小学校の6年生18人が参加した「ぶんごたかだ子ども議会」。外山渚さん(12)=臼野小6年=と米光裕君(11)=真玉小6年=は議場での一般質問で、佐々木敏夫市長ら市幹部に「1人に1台のタブレットと、それを使うための通信環境を整えてほしい」と訴えた。

 2人は、インターネットなどITを活用した日頃の学習活動について説明。ネットを使うには、パソコン教室への移動が必要なことや、同時に複数の学年が使用できないなどの不便性を指摘し「今以上にIT化が進む社会を生き抜くため」にもタブレット配備などが必要と強調した。2人は7月に参加が決まった後、5回集まって一般質問の内容を練っていたという。

 市教育委員会も、小学校で2年後に始まるプログラミング授業を見据え、小中学校へのタブレット配備を検討していた。タブレットは1台数万円と高価で、多額の予算が必要となる大量配備には慎重な意見もあったが、2人の一般質問を聞いた佐々木市長は「要望に添えるよう努力したい」と答弁。市関係者によると、子ども議会終了後すぐに、佐々木市長が市幹部に具体化を指示したという。

 自分たちの意見が施策に反映され、外山さんは「驚いている。うれしい」と笑顔。「大勢の前で自分の意見を言えるようになった」と自信を深める。「達成感がある」と手応えを語る米光君の視線は、タブレットが配備された先にある。「ネットができれば、例えば真玉小で12月にある地元出身パイロットの講演会も、別の学校で同時に見ることができる」「小規模校同士をつないで授業ができたら楽しい」

 市教委は「今後、状況を見ながら、3クラスに1クラス分程度という国の指針に沿って、タブレットの配備台数を増やすことを検討したい」と話す。

=2018/12/06付 西日本新聞朝刊=

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