医師で作家の句集を文庫に 日田市の河津さん300冊無料配布 [大分県]

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 日田市の医師で小説も数多く執筆している河津武俊さん(79)が、文庫判の句集「花吹雪」=写真=を出した。身近な自然、医師としての経験を基にした作品や社会性のある作品など約370句を収録した。300冊限定で無料配布している。

 これまでの句作は計3千にのぼるといい、2016年に福岡市の弦書房から出した句集「花吹雪」を増補改訂して文庫判にした。

 「行けど楓(かえで)行けど楓よカナダの野」「冬至来て亡き母恋し妻恋し」「終戦日誰も語らず夕飯食う」など、写生と叙情が交錯する作品が並ぶ。中でも「病み烏(がらす)桜並木に転がれり」の句は、医師の目線でとらえた河津さんらしい作だ。

 句作のきっかけは妻を亡くした2年後に行った08年のカナダ旅行。大自然に触れ「言葉が降ってきた」という。選句した熊本県の作家前山光則さん(71)は「伸びやかな句に『どうしても書きたい』という河津さんの経験や思いがにじんでいる」と解説する。

=2019/01/09付 西日本新聞朝刊=

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