珍しい「竹筋コンクリート造」か? 建築士会「旧米倉庫」を近代化遺産として活用へ [大分県]

竹筋コンクリート造りであることがほぼ確認された豊後森機関庫公園近くの旧米倉庫
竹筋コンクリート造りであることがほぼ確認された豊後森機関庫公園近くの旧米倉庫
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 県建築士会玖珠支部(尾方秀則支部長)は、玖珠町の旧豊後森機関庫近くにある旧米倉庫の構造調査を行い、鉄筋の代わりに竹を使った竹筋コンクリート造りの可能性が高いことを確認した。同支部は「竹筋の建物が現存するのは珍しい」として同機関庫と一体の近代化遺産として、町づくりに活用したいとしている。

 同支部によると、旧米倉庫(約290平方メートル)は1939年12月に上棟との記録があり、翌40年に完成したとみられる。豊後森駅に隣接し、貨物車に積み込む米や麦を保管していた。現在は金物店になっている。

 同機関庫の設計図面復元、構造調査などに取り組んできた同支部は、旧米倉庫にも着目し昨年から調査を開始。現所有者の角井仁紀さん(78)らから「40年ほど前に建物の一部を解体したとき、コンクリート内に竹が使われていたのを見た」との証言を得た。

 同支部は今月1日、コンクリート内の構造を調べる探知機で旧倉庫の柱、壁などを調査。ごく一部を除き金属反応は得られず「竹筋とみてほぼ間違いない」との結論に至った。

 「建設当時は物資不足のため、鉄筋を竹で代用したのではないか」と尾方支部長。竹筋の構造物は、九重町と熊本県小国町を結んだ旧国鉄宮原線のコンクリートアーチ橋などが知られるが「現存の建物ではほとんど聞かない」という。角井さんは「最初は竹筋には驚いたが、いまだに雨漏りもせず地震にも耐えてきた。丈夫なもの」と話す。

 同支部は今後、設計図面や調査結果をパネル化して展示。「町の近代化を支えた建築物として広くアピールしたい」としている。

=2019/02/03付 西日本新聞朝刊=

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