生産復活を目指す福岡市の住民来訪 日田のワサビ栽培を学ぶ 前津江町 [大分県]

佐藤学部会長(右手前)からワサビ栽培の説明を聞く福岡市からの見学者たち
佐藤学部会長(右手前)からワサビ栽培の説明を聞く福岡市からの見学者たち
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 ワサビ生産の復活に取り組む福岡市早良区脇山地区の住民が、ワサビの生産量九州一を誇る日田市を訪ね栽培地を見学した。応対したのは、杉林の中で育てる「林間ワサビ」の栽培や販売促進に力を入れる「JAおおいた日田わさび部会」の佐藤学部会長。同市前津江町の農園で育て方や環境づくりについて説明し、参加者は熱心に聞き入った。

 脇山公民館の大鶴進吾館長らによると、古くから脇山地区はワサビの名産地で、昭和天皇即位に伴う1928年の大嘗祭(だいじょうさい)では米と一緒にワサビを献上した記録があるという。近年は農家の高齢化で衰退していたが、地域おこしのため地元農林業関係者やボランティアが、ワサビ栽培の復活に取り組んでいる。

 一行14人は22日に来訪し、葉ワサビや根ワサビを栽培している佐藤さんのビニールハウスや杉林を見学。土地に合わせた育て方や栽培環境の整備方法、保存の仕方や販路について幅広く質問したり、写真を撮ったりしていた。

 日田産ワサビは9割以上が加工原料として県外に出荷されているが、わさび部会は、ほうれん草や小松菜のように青果販売を目指している。単価を高めて労働負荷を軽減し、後継者難の打開策として期待できるからだ。佐藤部会長は「最近は問い合わせが増えて、日田わさびの広がりに手応えを感じる。今後もできる範囲で協力したい」と話した。

=2019/02/28付 西日本新聞朝刊=

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