日田で介護学び母国に貢献 技能実習生のカンボジア2女性 特養が採用 [大分県]

ビデオを見ながら、介護の専門用語などを勉強するナック・ヴァンナーさん(中央)とティェム・ティリーさん(左)
ビデオを見ながら、介護の専門用語などを勉強するナック・ヴァンナーさん(中央)とティェム・ティリーさん(左)
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 日田市石井の特別養護老人ホーム「日田園」で、カンボジア人女性2人が外国人技能実習生として介護の仕事を学んでいる。介護職の技能実習生は県内で初めて。2人は祖国の家族を思いながら「寂しくなる時もあるけど、夢に向かって頑張りたい」と話している。

 同国南部カンダル出身のナック・ヴァンナーさん(23)とカンポット出身のティェム・ティリーさん(22)は、縫製工場で働いたり、喫茶店でアルバイトしたりしながら2年間、プノンペンの日本語学校で勉強した。日田園の宮崎隆生副施設長が、現地で面接し2人の採用を決めた。

 2月に来日し、市内で共同生活しながら3月22日から同園で働き始めた。宮崎さんによると、同国の高齢者は子や孫と一緒に暮らす人が多く、介護施設もほとんどないという。2人にも「介護」の概念はなく一からの勉強だったが「一生懸命に学ぶ姿は逆に教えられることが多い」と宮崎さんは舌を巻く。

 職場では介護主任の坂東芳弘さん(32)が指導し、午前中はビデオを見ながら専門用語などを勉強する。午後は入所者と触れ合いながら現場で学んでいる。まじめで笑顔を絶やさない2人に「本当に教えがいがある」と坂東さんは言う。「どんなに大変でも仕事はつらくない。でも家族に会えないのは寂しい」。そう話す2人は休日に母国の料理を作ったり、家族に電話したりして寂しさを紛らわせているという。

 試験に合格すれば最長5年間、日田園で働くことができる。夢は母国で介護や日本語を教える先生になることだ。ヴァンナーさんは「最初は大変だと思う。でも何度も繰り返せばきっと慣れてくる。最後まで頑張り通す」。ティリーさんも「大変だけど楽しい職場。介護はこれからカンボジアでも必要になると思う。日本でしっかり学びたい」と話した。

=2019/04/04付 西日本新聞朝刊=

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