加計解明、具体性欠く 文書確認遅れ「不信招いた」 安倍首相会見

 安倍晋三首相は19日、通常国会の閉会を受けて官邸で記者会見し、友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設を巡り「総理の意向」などとする文書の確認が遅れたことについて「対応が二転三転し、国民の不信を招いたことは率直に反省する」と述べた。一方、なお残る疑問点の解明に向けた説明の意思については「何か指摘があれば、その都度、真摯(しんし)に説明責任を果たす。国会開会、閉会にかかわらず、分かりやすく説明する」と述べるにとどめ、具体的な言及は避けた。

 17、18日の報道各社の世論調査では内閣支持率が軒並み下落。会見で首相は、今国会での自らの対応について「印象操作のような議論に対し、つい強い口調で反論してしまう私の姿勢が政策論争以外の話を盛り上げた。深く反省する」と釈明したほか、学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地払い下げ問題では会計検査院の検査に全面的に協力する考えを示した。

 ただ、会見の冒頭では「この国会は建設的な議論からかけ離れた批判の応酬に終始した」と総括。学部新設の手続き自体についても「議事は全て公開されている。公正公平なプロセスこそが岩盤規制を打ち破る」と正当性を強調した。

 今国会の焦点だった「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法に関しては「一般の方が捜査、処罰の対象になることはない。国会議論を踏まえて適正な運用に努める」と述べた。夏以降とみられる内閣改造、自民党役員人事については「人材を積極的に登用し、しっかりした体制をつくる観点から、これからじっくり考えたい」と述べた。

 また、1億総活躍社会の実現へ向け、人材投資への具体策を話し合う有識者会議を夏に立ち上げる方針を表明。担当相を置くことも検討する。

=2017/06/20付 西日本新聞朝刊=

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