党則ない「除籍」は名誉毀損 福岡・宮若の自民党員女性 支部役員6人を提訴

自民党宮若・鞍手郡連合支部が管内の党員に送った処分内容を記したはがき(写真の一部を加工しています)
自民党宮若・鞍手郡連合支部が管内の党員に送った処分内容を記したはがき(写真の一部を加工しています)
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 福岡県宮若市の自民党員の70代女性が、党則に規定のない「除籍」処分と周知するはがきを支部党員向けに送付され、「自尊心や名誉を踏みにじられた」として、自民党宮若・鞍手郡連合支部の役員6人に対し、計330万円の損害賠償を求めて福岡地裁直方支部に提訴したことが分かった。提訴は1月29日付。

 訴状や関係者によると、女性は党支部の分会でかつて女性部長を務め、支部長選出などを巡って他の役員と意見が対立。分会は昨年6月、女性について「党の規律を乱し品位をけがす」「諸活動に大変支障を来している」と党紀委員会の開催を要請し、同委員会は口頭での厳重注意を決めた。

 報告を受けた支部役員会は女性を「除籍」とした上で、女性の氏名や「処罰 除籍(党員資格永久停止)とする」と記したはがきを同7月、宮若市や同県鞍手町、小竹町の党員に少なくとも数十枚送った。その後、女性の抗議を受けて「除籍」を撤回したものの、党員への周知はしていないという。

 党規律規約によると、処分には除名や離党の勧告、党員資格停止などがあるが「除籍」はなく、党県連や支部の規約にもない。女性の代理人弁護士は「なぜ存在しない『除籍』としたのか、説明がない」と批判。工藤英昭支部長は西日本新聞の取材に「全てノーコメント」と話した。

=2019/02/21付 西日本新聞朝刊=

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