顔触れなじみ薄く 区割り変更4区編入の西海市 解散後初の週末 戸惑う有権者も 地元県議「まるで新人同士」

西海市であったイベントで、地元企業関係者と握手を繰り返す衆院選の立候補予定者(右)
西海市であったイベントで、地元企業関係者と握手を繰り返す衆院選の立候補予定者(右)
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 衆院選の区割り変更で、新たに長崎2区から4区に編入された西海市。唐突な解散で変更から3カ月足らずで10日公示(22日投開票)が迫り、各陣営は「西海での浸透が課題の一つ」と口をそろえる。解散後、初の週末となった30日の同市に足を運ぶと、あいさつ回りに精を出す立候補予定者の姿があった一方で、選挙区変更は十分に知られておらず、なじみの薄い顔触れによる「政権選択」に戸惑いの声を漏らす有権者も目立った。

 同市大島町の大島造船所の工場であった「大造バーベキュー祭り」。自民前職の北村誠吾氏(70)は、焼き肉や焼きそばを頬張る社員や地域住民を前にマイクを握った。「ふるさとに残り、ふるさとを興そうという皆さんの役に立ちたい」

 約5千人が訪れる同市の一大イベントで、同社幹部から応援の言葉ももらった北村氏だが「耳は貸してくれたが箸は止まらないな」。来場者からは「どの人が北村さん?」とのささやきも聞かれ、自民の組織固めを担う地元選出の瀬川光之県議は「市民から見れば新人同士の戦い。頑張らないと」と表情を引き締めた。

 他陣営も知名度アップに躍起だ。民進党系元職で「希望の党」からの出馬意向を持つ宮島大典氏(54)も、地元市議や労組などを通じた支持拡大に動いている。陣営幹部は「公示後もしっかり西海を回り、有権者に働き掛けたい」と語る。

 共産新人の石川悟氏(64)は、27日が今回の衆院選に向けた初の西海入りだった。出遅れを挽回しようと商業施設などで演説を重ねており「街宣活動を軸に地元支持者へのお願いを続ける」(石川氏)という戦略を立てる。

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 車で市内を巡ると、解散風が強まった後に貼られたとみられる真新しいポスターも目立った。

 区割り変更に関する質問を商業施設で買い物をしていた同市西彼町の女性(67)にぶつけると「えっ、そうなの!」と驚きの声が返ってきた。「よく知らない人では投票先を選ぶのは難しい」とも話した。少年野球を観戦していた同市西彼町の男性(66)は「4区の中心の佐世保は西海の生活圏だから、戸惑いはない」と理解を示しつつも「出馬する人は顔が分かる程度。どんな人なのか…」と首をかしげた。

 22日の投開票日まで残り3週間の短期決戦。中央は民進と希望の“合流騒動”で盛り上がっているようだが、有権者の関心の高まりはこれから、という印象が強い。

 市によると、9月1日現在の有権者数は約2万4千人で、4区全体の約9・3%。市選挙管理委員会は広報紙などで区割り変更の周知を徹底させたい考えだ。

=2017/10/01付 西日本新聞朝刊=

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