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共産と社民、埋没感 立憲民主の勢いに押され

 3極の対決構図となった衆院選で、「共産党・立憲民主党・社民党」は九州でも共闘や協力を進めているが、新党の立憲民主が勢いを増す中、共産、社民が苦戦している。「野党共闘」をリードし、小選挙区での候補擁立取りやめにも踏み切った共産は、運動量の減少を招く事態に。比例九州ブロックでの議席死守が至上命令の社民の関係者からは「うちから立憲民主に票が流れては元も子もない」と嘆き節も漏れる。

 「比例代表は共産党への投票を、まず初めに心から訴えさせていただきます」。17日、福岡市早良区のスーパー前で、公示直前に福岡3区からの立候補を取りやめた山口湧人氏が、選挙カーの上でマイクを握った。出馬取り下げは、同区で競合していた民進出身の元職が立憲民主入りを決めたための党の決断だった。

 選挙区の候補ではないため、県内で1台使える党の車をフル活用。同区内を重点的に1日20カ所以上で街頭演説を繰り返している。

 共産は前回2014年の衆院選で、九州の全小選挙区に候補者を擁立したのが功を奏し、比例九州では2議席を獲得した。今回は「アベ政治を許さない」を旗印に野党勢力結集を呼び掛けてきたが、第1党の民進党が「分裂」。それでも立憲民主が候補者を立てた選挙区を中心に、九州31のうち8選挙区で公認候補の擁立を取りやめた。

 ただ候補者減は運動量に直結する。前回と比べて九州では8人分の選挙カーが使えないだけでなく、例えば福岡3区だけでも5万5千枚分の法定はがき(政党分も含む)が出せない。もちろん850カ所の小選挙区用掲示板にポスターも張れず、福岡県内の共産関係者は「比例2議席維持は相当ハードルが高い」と危機感を募らす。

 九州7県で最も社民党の地盤がある大分県では、県連合が大分3区で立憲民主元職を全面支援しながらも、比例票の行方には神経をとがらせる。

 16日、元職の応援に訪れた立憲民主の福山哲郎幹事長に対し、県連合の幹部は人を介してこう伝えた。「選挙をやっているのは実質、社民やからな」。福山氏は意をくんだのか、演説で「比例も立憲民主」とは言わなかった。19日に応援に来た枝野幸男代表も、比例への言及はなかった。元職の陣営には社民支持者から「選挙カーであまり立憲民主と叫ばないで」と悲痛な声も届いているという。

 社民は前回、全国でも沖縄の小選挙区で1議席と比例九州での1議席獲得のみ。福岡県連合幹部は語る。「九州で社民の灯を守れるかどうか。背水の陣です」

=2017/10/20付 西日本新聞朝刊=

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