後継不在で続投決断 秀島佐賀市長、4選出馬へ [佐賀県]

市議会一般質問で、4選出馬を表明した秀島敏行市長
市議会一般質問で、4選出馬を表明した秀島敏行市長
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 任期満了に伴う佐賀市長選(10月8日告示、同15日投票)に、現職の秀島敏行氏(74)が14日、4選を目指して立候補する意向を表明した。3期目を「総仕上げ」と位置付けてきたが、意中の後継候補が見つからず「想定外」とする決断に至った。ただ、公約の目玉だったJR佐賀駅前のコンベンション施設整備構想は昨年頓挫し、肝いりのバイオマス事業も途上の段階。直面する陸上自衛隊オスプレイ佐賀空港配備計画など課題は山積している。

 「3期で終わる気持ちでいた」「また4年という責任の重さを感じる」。記者会見した秀島氏は終始硬い表情で苦渋をにじませた。

 次期市長選を巡っては、秀島氏が後継と期待した総務省出身の元副市長が3月ごろ、家族の反対もあり出馬を断念。その後も県や市の幹部の名前が上がっては消え、自ら期限としていた6月議会を迎えた。意思を固めた時期について秀島氏は「いつ決めたか聞かないでほしい」と言葉を濁したが、関係者によると5月下旬には選挙対策担当者の人選に入っていたという。

 続投を目指す背景には、2014年末から本格化させた市のバイオマス事業が道半ばのまま、後継不在で引退はできないという考えがある。「事業継続のため決断してくれて良かった。雇用創出につながる」(井田出海・佐賀商工会議所会頭)と経済界は歓迎。一方で、国の補助金を含め約54億円(暫定額)を投じる計画の同事業には、市議会から費用対効果を疑問視する声も続出している。

 慎重姿勢を示してきたオスプレイ配備計画も決断の理由に挙げ「賛否で市民の一体感が阻まれないよう調整の労を取りたい」と述べた。過去の市長選では保守から革新まで幅広い支援を受けてきた秀島氏。オスプレイ配備計画に前のめりな自民党県議や市議が多数を占める中では溝が深まる可能性もある。関係者によると、秀島氏は自民党県連の推薦を得たい意向だが、ある自民党市議は「容易ではない」と言う。

 4選となれば秀島氏は任期を終えるころ79歳。高齢への懸念、多選批判については「何事も健康でなければやれない。4期は多選と思わない」とかわした。

 今のところ、他に立候補の動きはない。

=2017/06/15付 西日本新聞朝刊=

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