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見物人との仕切り、花壇だけ 佐賀市・ドリフト走行事故 私有地の駐車場 安全規制なく、運転技術問わず [佐賀県]

見物人に車が突っ込んだ天山リゾート駐車場の事故現場=12日午後
見物人に車が突っ込んだ天山リゾート駐車場の事故現場=12日午後
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 佐賀市富士町の天山リゾートの駐車場で12日発生したドリフト走行車両事故。見物人の1人が重体、運転手ら3人がけがを負った。現場では頻繁にドリフト走行会が行われていたが、コースを隔てていたのはコンクリート製の花壇だけ。私有地の駐車場とはいえ、高度な運転技術が求められるドリフト走行は事故の危険性も低くない。見物人の安全対策がどこまで練られていたのか、施設の管理や主催者側の対応も問われそうだ。

 走行会を主催した佐賀市嘉瀬町扇町の自動車販売整備会社「カーピット森永」の森永純平社長(38)らによると、走行会はドリフト愛好家を楽しませる目的で森永社長と参加者有志が昨年秋に始め、共同で運営に当たってきた。開催は4度目で、これまで人身事故は無かった。

 参加者はプロのレーサーではなく、車好きの一般人で、運転歴や操作技術のレベルは問わず改造車もあったという。この日は66台が参加。スキー場の駐車場に白線と三角コーンで設けたサーキット場で走行を楽しんでいた。参加費は1台当たり5千円で、見物人からは料金を取っていなかったという。

 事故を起こした場所は直線区間。車両は何らかの理由でコースを外れ、花壇にぶつかり大破した。コースと見物人との間はほとんど距離がなく、段差もなかった。スキー場を運営する天山リゾートは、4~11月上旬のオフシーズンに駐車場の一部をドリフト走行のイベントなどに有料で貸し出している。支配人らによると、週末はドリフト走行会が頻繁に開かれていたが、安全対策は借り手に任せていたという。

 県警交通規制課は「ドリフトは車の機能を超えた危険な運転。公道上なら絶対に許可は出せないが、私有地で行われた場合は規制が入る余地がない」としている。森永社長は「事故を起こして大変申し訳ない。けがをされた方の一日も早い回復をお祈りする」と語った。

 ドリフト走行イベントを巡っては昨年11月、宇都宮市の「日光サーキット」で練習走行していた車の前輪が外れ、近くにいた埼玉県の女性(35)を直撃し死亡する事故が起きている。

=2017/11/14付 西日本新聞朝刊=

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