有田町の今右衛門窯初窯出し 輝く320点 [佐賀県]

窯出しされた大作を手に取る十四代今泉今右衛門さん
窯出しされた大作を手に取る十四代今泉今右衛門さん
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 有田町赤絵町の今右衛門窯で6日、仕事始めに当たる初窯出しがあった。色絵磁器の人間国宝、十四代今泉今右衛門さん(55)と職人たちの手で、約320点の作品が取り出され、新春の窯場できらめいた。

 窯は先月20、21両日に焚き、冷ましながら年を越した。窯の繁栄と安全を祈る神事の後、窯にふたをしていたレンガを外し、花瓶や鉢、食器を搬出した。

 今右衛門さんは「釉薬の具合も良くほっとしました」と安堵(あんど)の表情。自身の作品は約30点で、大作「色絵雪花薄墨墨はじき四季花文花瓶」は重厚な世界の中に、線を白抜きする墨はじきや雪花技法を斬新な構図で組み合わせた意欲作。プラチナや赤で上絵をつけて完成させるという。

 抹茶碗や盃(さかずき)も窯出しされ、「賛否両論あってこそ一人前だと思います」と新しい美の境地を追い求める。

 今年は9月の佐賀市内をはじめ新潟、名古屋、大分などで個展を開く。「伝統とは時代に挑み続けること。今年は明治維新150年。維新は有田にとっても生産形態が大きく変わった重要な節目」と話した。

=2018/01/07付 西日本新聞朝刊=

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