基金受け入れに難色大勢 県有明海漁協南西部5支所 「数日で決められぬ」 [佐賀県]

県有明海漁協鹿島市支所で開かれた県南西部5支所の協議
県有明海漁協鹿島市支所で開かれた県南西部5支所の協議
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 「有明海の将来を決める重大な判断を数日でできるはずがない」。国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)の潮受け堤防排水門を巡り、開門を前提としない国の100億円基金案について、県有明海漁協の南西部5支所は3日、条件付きで受け入れるかどうかを協議したが、諫干による漁業被害を強く訴えてきた当事者だけに、開門断念につながりかねない基金受け入れに難色を示す声が大勢を占めた。

 開門訴訟原告の一人、太良町の大鋸(おおが)武浩さん(48)は「有明海再生を左右する判断。早急に下せるはずがない」と述べ、国が福岡、熊本両県の漁業団体との協議が開かれる10日までの態度表明を求めていることにいらだちを示した。

 タイラギ漁の拠点である大浦支所(太良町)の弥永達郎運営委員長も「この問題はもっとゆっくり考えなければ」と慎重。ノリの色落ち被害が続く鹿島市支所の中村直明運営委員長は「潮受け堤防は有明海の潮流や貧酸素に影響を与えており、調整池排水だけの問題ではない。開門調査を求める姿勢を崩すわけにはいかない」と話した。

 会議を取りまとめる事務局を務める新有明支所(白石町)の岩永強運営委員長は「何百億円も投じた再生事業が効果を上げていないのに、100億円で打ち切りになるのかという意見も出た」と述べ、国への不信感を訴え、声を荒らげる漁業者もいたと明かした。

 協議に同席した同漁協の江頭忠則専務理事は「結果を組合長や役員に伝えて対応を話し合うことになる」と述べた。

=2018/02/04付 西日本新聞朝刊=

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