佐賀藩近代化に貢献 佐賀城本丸歴史館 特別展で講演会 [佐賀県]

講演する国立科学博物館産業技術史資料情報センター長の鈴木一義氏
講演する国立科学博物館産業技術史資料情報センター長の鈴木一義氏
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 国立科学博物館産業技術史資料情報センター長の鈴木一義氏の講演会が14日、佐賀市の佐賀城本丸歴史館であった。「明治日本の産業革命はなぜ可能だったか?-佐賀藩の果たした役割-」と題して語り、市民ら約80人が維新期に活躍した先人に思いをはせた。

 同館が開催中の特別展にちなんで企画した。鈴木氏は蒸気船や洋式大砲を独自に製造した佐賀藩の技術力について「科学を的確に理解していた」と指摘。その理由は、医学書「解体新書」を契機に知識を社会で共有する西洋書の翻訳文化が根付き、佐賀藩も翻訳に力を入れていたと解説した。

 佐賀藩が機密性の高い軍事技術を薩摩藩や水戸藩に伝えたことも紹介。「当時の藩主鍋島直正は藩の利益にとらわれず、欧米列強と並ぶ日本の将来を見据えていたのだろう」と述べ、この視座が日本の近代化に貢献したとの考えを示した。

=2018/04/15付 西日本新聞朝刊=

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