11校がLGBT相談受ける 服装や修学旅行…「職員トイレ利用」など配慮も 県内全320校初調査 [佐賀県]

県が4月に開設したLGBT専用の電話相談窓口の利用を呼び掛けるチラシ
県が4月に開設したLGBT専用の電話相談窓口の利用を呼び掛けるチラシ
写真を見る

 佐賀県教育委員会が県内の公立、私立全小中学校、高校など320校を対象に性的少数者(LGBT)に関する調査を初めて実施し、11校が服装や修学旅行などで児童生徒や保護者から相談を受けていたことが明らかになった。県教委は「悩んでいる子どもが確実にいることが分かった。一人一人の人権を大切に考えたい」として今後、支援態勢の充実を図る方針だ。

 調査はLGBTへの社会的な関心の高まりを受け、毎年行う人権・同和教育に関する調査の一環で今年2月に実施。昨年度にLGBTと思われる児童生徒やその保護者から相談を受けたかどうかを尋ねた。

 このうち、小学校5校、中学校4校、高校・特別支援学校2校が相談を受けたと回答。内容は「自分の性に合った制服を着たい」などとした服装に関する要望のほか、「自分の望む性で就職活動をしたい」「修学旅行の時に部屋割りや入浴の悩みがある」といった声も寄せられたという。

 県教委人権・同和教育室によると、本人が希望する制服の着用を認める例は県内ではまだないが、体操服で過ごすことを認めている中学校があるという。

 調査では学校が実際に取っている配慮についても質問。最も多かったのは「男女問わず名前に『さん』を付けて呼ぶ」が87校。次いで「身体測定時などについたてを使用する」が69校、「修学旅行で個別に入浴させる」が37校、「職員用トイレの使用を認める」が36校と続いた。

 調査結果を受け、同室は人権担当職員を集めた研修会を5月に開き、LGBTの児童生徒がどこにでもいることを前提に相談や支援の態勢づくりを進めていくことを確認。本年度中に配慮の好事例集をまとめ、県内に広めるという。

    ◇      ◇

■「電話相談利用して」 県DV対策センター

 県DV総合対策センターは、LGBTに関する電話相談窓口を4月から開設している。担当者は「一人で悩まずに相談してほしい」と利用を呼びかけている。

 性の多様性を認め合う機運の高まりを受け、県内では初めて設置。相談は県内でLGBTを支援する団体「AO*AQUA(アオアクア)」のメンバーが毎月第2日曜と第4水曜の午後2時~4時に応じている。番号は090(1926)8339。

=2018/06/06付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]