「ドドドッとのり面崩れ」 県内各地で大雨被害 [佐賀県]

佐賀バルーンミュージアム前の冠水した道路を通行する車=6日午後6時半、佐賀市松原2丁目
佐賀バルーンミュージアム前の冠水した道路を通行する車=6日午後6時半、佐賀市松原2丁目
写真を見る
徳須恵川の護岸が崩壊した影響で、国道202号の歩道が崩れ落ちた=6日午前9時7分、唐津市北波多行合野
徳須恵川の護岸が崩壊した影響で、国道202号の歩道が崩れ落ちた=6日午前9時7分、唐津市北波多行合野
写真を見る
茶畑の石垣が崩れ、旅館に通じる道路が通行止めになった=6日午後7時、嬉野市嬉野町
茶畑の石垣が崩れ、旅館に通じる道路が通行止めになった=6日午後7時、嬉野市嬉野町
写真を見る

 九州北部で大雨が降った6日、県内各地で土砂崩れなどの被害が相次いだ。県警や県によると、男女3人が軽傷を負ったほか、200人以上が公民館などに避難した。河川の護岸が崩れたり、木が倒れたりした影響で国道や県道の通行止めが多発。小中学校や高校など約50校が臨時休校した。

◆土砂崩れ

 県警によると、唐津市厳木町で午後0時55分ごろ、「道の駅厳木」の駐車場に停車していた車1台が土砂に埋まった。車内にいた40代の男性2人が自力で脱出し、腰や首に軽傷を負った。

 午後4時ごろには、唐津市七山で民家の裏山が崩れ、土砂が屋内に流れ込んだ。家にいた80代女性の下半身が土砂に埋まったが、間もなく救助された。女性は軽傷を負った。

 佐賀市富士町では、崩れたのり面の土砂が民家の納屋を押しつぶした。この家に住む男性(60)によると、家族4人は逃げて無事だった。男性は「早朝にドドドッと音がしてのり面が崩れ、家族を起こして避難した。ガス漏れで近づけないが、みんな無事でよかった」と話した。男性の妻(60)も「ここに嫁いで30年以上たつが、こんなに激しい雨は初めて。怖い」と話した。

◆避難所

 県によると、午後2時現在で166世帯、279人が公民館や体育館に避難している。

 唐津市浜玉町の平原小体育館には、3カ所の高齢者施設から入所者計29人が避難。施設近くの川から水があふれ、消防署や施設の車で体育館に移った。施設長の前川知美代さん(64)は「体調管理のため、主治医と連絡をとっている。家族にも手助けを呼びかけた」と話した。

 同市相知町の相知交流文化センターにも避難者が集まった。近くの女性(79)は「数年前の台風で家の裏の土砂が崩れたので怖くなって来た。早く雨がやんでほしい」。無職男性(57)も「自宅横の小川があふれそうだから来た。きょうは泊まるつもり」と話した。

◆交通

 佐賀空港では天候不良のためソウル便の計3便が欠航し、佐賀着の1便が福岡空港に目的地を変えた。

 JR九州によると、同市浜玉町では午後3時20分ごろ、筑肥線の快速列車(6両編成)が線路に流れ込んだ土砂で脱線。乗客はなく、けが人はいなかった。唐津線などでも運転見合わせや遅延が相次いだ。

 唐津市北波多行合野では、徳須恵川の護岸約110メートルが崩れ、国道202号の歩道が川に落ちた。佐賀国道事務所は全面通行止めにした。このほか倒木や土砂崩れ、河川の越水などで国道や県道など12路線が通行止めになった。

◆孤立

 鳥栖市河内町では県道と市道に土砂崩れが発生し集落が孤立。牟田林業緑化の牟田儀宏社長(51)は「避難勧告が出ているのに約20世帯が逃げられない。自力で道を作るしかない」と話し、会社の重機で車が通れるよう工事を始めた。

=2018/07/07付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]