ジャポニズムのバカラ153点 19世紀後半の作品中心に 有田町・今右衛門古陶磁美術館 [佐賀県]

バカラの名品が並ぶ会場に立つ今右衛門さん。陶磁器を模した作品(写真下)もある
バカラの名品が並ぶ会場に立つ今右衛門さん。陶磁器を模した作品(写真下)もある
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金銀彩花文花瓶
金銀彩花文花瓶
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 有田町赤絵町の今右衛門古陶磁美術館で明治維新150年記念「ジャポニズムのガラス展」が開かれている。フランスで250年の歴史を持つバカラ社のガラスの名品153点を展示。十四代今泉今右衛門さん(55)は「日本文化がヨーロッパにもたらした美意識を感じてもらいたい」と話している。12月24日まで。

 今右衛門さんはバカラのガラスのファンで、昨年にバカラ社と共同制作の作品を発表して縁を深めた。今回の展示品は京都市の井村美術館の所蔵品で、ヨーロッパでジャポニズム(日本趣味)が流行した19世紀後半のガラスを中心に、1930年代の作品までを紹介している。

 ジャポニズムの流行は佐賀藩が有田焼を西欧の万博に出品した幕末維新期と重なり、バカラのガラスには日本の陶磁器に学んだ作品も多い。「団扇(うちわ)花鳥図花瓶」は白磁を模した乳白色のガラス地に梅や鳥が描かれ、日本的な構図である窓絵(まどえ)が取り入れられている。貫入(ひび割れ技法)の筋が手描きされた作品や、青磁風の作品もある。

 アール・ヌーボー様式の中に日本の美的感覚が垣間見える「金銀彩花文花瓶」や大阪の美術商「春海商店」が発注したきらびやかなガラス製茶器のほか、切子作品なども目を引く。今右衛門さんは「ガラスの繊細さと輝きに憧れます。常に新しいものを取り入れてきたバカラの作品は、有田の工芸の気質と通じている」と話している。

 入場料は一般500円、高校生以下無料。11月22日には井村美術館の井村欣裕館長による解説がある。毎週月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。今右衛門古陶磁美術館=0955(42)5550。

=2018/10/12付 西日本新聞朝刊=

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