肥前狛犬主人公「おぎまんが」人気 小城の魅力、レトロな描写で 生花店営む龍さん作 [佐賀県]

肥前狛犬やムツゴロウなど、小城市の多彩な魅力を伝えている「おぎまんが」
肥前狛犬やムツゴロウなど、小城市の多彩な魅力を伝えている「おぎまんが」
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「小城乃はな」のペンネームで「おぎまんが」を描く龍昌章さん
「小城乃はな」のペンネームで「おぎまんが」を描く龍昌章さん
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 16世紀後半~18世紀前半に小城市で作られたとされ、北部九州一帯に分布する石造物「肥前狛犬(こまいぬ)」の姿をした主人公が、女子高校生と青春劇を繰り広げながら同市の魅力をPRする漫画「おぎまんが」が人気を集めている。作者は福岡県大川市で生花店を営む龍昌章(ペンネーム・小城乃はな)さん(55)。レトロでノスタルジックな描写で、方言を多用しながら小城の名所や名物を紹介している。龍さんは「これからも人情を感じてもらえる作品を描き続けたい」と意欲満々だ。

 漫画は肥前狛犬の姿をした「宇宙生命体」と、市内の女子高校生・古里まひろが青春劇を展開する短編ストーリー。小城羊羹(ようかん)、「明治の三筆」と仰がれた書家の中林梧竹、アマチュア音楽祭など誰もが知る名物や偉人、地元のイベントなどを取り上げている。2017年2月から小城市の情報発信サイト「おぎゅっと」で公開。連載は200回を超え、閲覧ができるフェイスブック上の「いいね」は千人を突破している。

 龍さんは、福岡県柳川市の高校からデザイン系専門学校へ進学。卒業後は福岡市で就職したが、「生花店をやってみないか」という母の勧めで白石町の生花店に勤務し、佐賀へ通うようになった。

 「生花店に勤めるようになってから漫画は書いていなかった」が、J2時代からのファンというサガン鳥栖のイラストや漫画をタウン情報誌に掲載するようになったことで日常的に漫画を描き始め、チームのマスコット「ウィントス」のデザインも手掛けた。

 そんな中、知人に紹介された肥前狛犬の個性豊かな姿に心を奪われた。「おかっぱ頭やスヌーピーのようなものまで、いろいろなパターンがあって面白い」。ブログに載せたイラストが「おぎゅっと」の担当者の目に留まり、おぎまんがを描くようになったという。

 漫画には実在する町の人々のほか、龍さんの孫や母がモデルの人物も登場。ネタは友人からの話や、花の配達途中に町で自ら取材して集めているという。

 「小城は全体的にレトロで、ちょっとした切なさや憧憬(しょうけい)、旅愁を思わせる町。しかし見どころがコンパクトに集まり、よそから見ると新鮮」と龍さん。「優しくのんびりした人が多い。これからもその幸せや懐かしさ、人間同士の情を感じてもらえるような漫画を描きたい」と語った。

 漫画は同市の市役所などで読めるほか、「おぎゅっと」のホームページ(http://ogyutto.jimdo.com/)で公開している。

=2018/10/20付 西日本新聞朝刊=

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