秀島市長、3カ月無給に 旧富士小体育館改修問題 佐賀市議会、全会一致で可決 [佐賀県]

市長の給与を3カ月間無給とする条例案を可決した佐賀市議会議場での秀島敏行市長(前列右)。空席となっているのは、畑瀬信芳氏が辞任した副市長の席
市長の給与を3カ月間無給とする条例案を可決した佐賀市議会議場での秀島敏行市長(前列右)。空席となっているのは、畑瀬信芳氏が辞任した副市長の席
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 佐賀市が市議会に説明せず別事業の予算約3100万円を流用して旧富士小体育館を改修した問題を受け、市議会は13日、秀島敏行市長の給与を3月から3カ月間無給とする条例案を全会一致で可決した。

 秀島市長は採決後、記者団に「一つの節目ではあるが、幕引きではない。信頼回復のために職員と一緒に頑張りたい」と述べた。

 条例は、今月末で任期満了となる御厨安守副市長も減給2分の1(1カ月)とする。

 一連の問題を巡っては、改修を主導した畑瀬信芳前副市長が2月18日に引責辞任。総務部長ら幹部5人も減給10分の1(1カ月)の懲戒処分を受けた。

 改修は、当時総務部長だった畑瀬氏が2017年秋、長年親交のあったサッカーJ1サガン鳥栖運営会社の竹原稔社長から、創設するバスケットボールチームの練習場確保の相談を受けたのが発端。起案から市長承認まで即日決裁するなど異例の手続きを経た。改修後の昨年7月に畑瀬氏の息子が竹原氏の薬局運営会社に就職し、バスケチームの運営に関わっていたことも判明した。市議会は同10月、改修費を含む17年度決算を全会一致で不認定とした。

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丁寧な説明が信頼回復の一歩

 穏やかな表情が一変した。旧富士小体育館の改修問題を巡り、秀島市長は、自らの給与を3カ月間無給とする条例案が可決されたことを受け、記者団の質問に応じた。これで幕引きかと問われると、「幕引きではない。今からがスタートだ」と色をなして反論した。

 一連の問題は関係者全員が責任を取り、一つの節目を迎えた。改修を主導したのは、秀島市政を長年支えてきた畑瀬前副市長。市議会に説明せずに約3100万円もの予算の流用を判断し、改修を推し進めた。秀島氏にとって「懐刀の暴走」は思いも寄らない事態だったのかもしれない。

 なぜ組織として「暴走」を止められなかったのか-。そのことを胸に刻んだからこその反論だったと受け止めたい。

 「信頼回復の特効薬はなく、丁寧に対応していく」とも述べた秀島氏。再出発の決意が早速試されている。市の最重要案件であるJR佐賀駅前の再開発に関する議案の審議が14日から市議会で本格的に始まる。駅前の駐車場を3年間賃借した後に購入する計画だが、賃借により生じる約2千万円の赤字を税金で補う案に対し、市議会からは「なぜ最初から購入しないのか」などと疑問の声もある。

 この再開発の責任者を務めていたのは畑瀬氏。今後の県都を占う一大事業だけに、より厳しい視線が向けられている。市民の、市議会の賛同を得られるだけの丁寧な説明が信頼回復への一歩になる。

=2019/03/14付 西日本新聞朝刊=

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