草伝社、国登録有形文化財に 唐津・旧北波多村の町家 炭鉱町の繁栄伝える [佐賀県]

登録有形文化財に答申された草伝社
登録有形文化財に答申された草伝社
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 国の文化審議会が18日に文部科学相に答申した登録有形文化財には、県内から唐津市北波多徳須恵の草伝社(旧井手家住宅)の店舗兼主屋(しゅおく)と倉庫が選ばれた。明治時代以降、炭鉱の町として発展し、商店や旅館が軒を連ねた旧北波多村の繁栄を今に伝える重要な町家建築と評価された。

 旧井手家住宅は同村の初代村長を務めた井手豊助が明治後期、質店兼住宅と倉庫として建築し、居住したのが始まりとされる。孫で映画「青い山脈」で知られる脚本家、井手俊郎が離れで中学時代を過ごした。

 店舗兼主屋と倉庫はいずれも木造2階建て。建築当初、2階は渡り廊下でつながり、一体の収納空間として利用していた。同市教育委員会によると、当時の質店の形態が良く分かる町家で、良質な木材を使っていることも評価されたという。

 建物は2007年から原和志さん(48)が所有し、草伝社の屋号で唐津焼の展示販売や茶道教室に活用している。古い町並みを守る活動をしている同市のNPO法人「からつヘリテージ機構」から登録を勧められたという。原さんは「今後は建物の価値や北波多の歴史も紹介したい」と話している。

=2019/03/19付 西日本新聞朝刊=

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