球磨のバラ、彩り100年 絶滅危機越え住民保護

球磨川河畔で咲き始めたツクシイバラ=17日、熊本県錦町
球磨川河畔で咲き始めたツクシイバラ=17日、熊本県錦町
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保護活動に励む「球磨川ツクシイバラの会」の桑原史佳会長
保護活動に励む「球磨川ツクシイバラの会」の桑原史佳会長
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 熊本県の錦町やあさぎり町の球磨川河畔に自生するバラ科の希少野生種「ツクシイバラ」が6月、現地で公式確認されて100年を迎える。一時は絶滅の危機にひんしたが、住民の保護活動で株が回復。一帯は数千株が咲き誇る全国最大規模の群生地となった。現在は咲き始めで、今月下旬にはかれんな花が満開となる。

 ツクシイバラは南九州を中心に見られ、直径3センチほどのピンクや白の花を咲かせる。1917(大正6)年6月9日、地元の植物学者が旧上村(あさぎり町上)の河畔に広がる花から標本を採取し、確認した。

 その後、河川改修や盗掘で激減し、2004年に県の絶滅危惧2類に登録された。危機感を強めた錦町民らは2年後、球磨川ツクシイバラの会を発足させた。除草作業などに取り組んだ結果、現在は絶滅の恐れが弱まって「準絶滅危惧」となっている。近年は海外からもバラ研究者が来訪するなど注目されている。

 同会は6月4日までの毎週土曜と日曜に、くま川鉄道木上(きのえ)駅(錦町)近くの自生地周辺に整備した広場で来訪客に茶や漬物を振る舞い、ライトアップも実施。今月28日には地元演奏家らによる記念コンサートも開く。いずれも入場無料。

 桑原史佳(ふみか)会長(57)は「古里の宝として100年後の子どもたちにも残したい」と話している。錦町企画観光課=0966(38)4419。

=2017/05/18付 西日本新聞朝刊=

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