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衆院選公示 政権選択の政策論争こそ

 ■2017衆院選■

 衆院選がきのう公示され、全国各地で与野党の論戦が始まった。

 安倍晋三首相の「1強」政治の継続か、それとも刷新か-選挙戦は早くも過熱気味だ。だからと言って、いつもながらの名前の連呼やスローガンの繰り返しだけでは困る。政権選択の判断材料となる政策論争を強く求めたい。

 与野党を問わず政治全般に対する国民の疑問と不信が今ほど高まったことはなかっただろう。政治姿勢から政策課題まで丁寧な説明や幅広い議論を政治がなおざりにしてきたからではないか。

 そもそも「1強」に揺らぎが生じたのは、獣医学部新設の加計(かけ)学園問題、国有地格安売却の森友学園問題、防衛省の日報隠蔽(いんぺい)問題などが次々に明るみに出たからだ。首相が約束した「丁寧な説明」はいまだに実行されず、国民の政治不信は解消されないままだ。

 争点の一つとして急浮上した消費税再増税の是非と、首相が突然表明した再増税増収分の財政再建から幼児教育無償化などへの使途変更についても疑問が消えない。

 与党の使途変更、野党が訴える再増税反対、どちらにしても財政再建の行方が見えない。急な解散・総選挙だとはいえ、重要公約にしては説得力に乏しい。党内論議を怠ったつけは、やはり大きいと言わざるを得ない。

 政界再編の動きも急ピッチで分かりづらい。小池百合子東京都知事率いる「希望の党」と枝野幸男元官房長官らの「立憲民主党」の二つの新党はそれぞれ何を実現したいのか。とりわけ希望の党は、党首が立候補せず具体的な政権構想も示さないのでは、政権選択選挙の看板が色あせてしまう。

 野党第1党だった民進党が事実上解党する政界再編の余波などを受け、どの政党からも公認や推薦を受けない無所属候補が増えている事情も見逃せない。

 政党も候補者も変化と混乱の渦中で迎えた選挙戦だからこそ、論戦の基軸となる政策論は重みを増している。


=2017/10/11付 西日本新聞朝刊=

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